火傷 アロエ は効果ある?民間療法のウソ・ホントを徹底解説していきたいと思います。よくアロエは火傷に効果絶大というような情報を目にすることはありますが、本当でしょうか?
その真偽のほどをまとめています。昔から「火傷にはアロエ」という民間療法が広く信じられています。しかし、火傷の直後に生のアロエを傷口に塗るのは、感染症のリスクが高まるため、現代医学では推奨されていません。
火傷 アロエ は効果ある?
結論から言うと、火傷の直後に生のアロエを塗るのはやってはいけません。
昔から「火傷にはアロエ」と言われてきましたが、現代の医学ではかえって傷を悪化させるリスクが高いことがわかっています。
この記事では、火傷に対するアロエをはじめとした民間療法の真偽を徹底解説します。アロエが危険な理由に加え、味噌や油などの誤った処置のリスクも紹介。さらに、大切な皮膚を守るための最も安全で正しい応急処置をわかりやすくお伝えします。誤った情報に惑わされず、正しい知識を身につけましょう。
1. なぜアロエはダメなのか?(3つの理由)
市販されているアロエ軟膏と、庭に生えている生のアロエは別物です。特に生のアロエを火傷したばかりの皮膚に塗ると、以下の危険があります。
- 細菌感染のリスク
庭やベランダのアロエには、目に見えない雑菌やカビ、土の汚れが付着しています。火傷でバリア機能が壊れた皮膚に塗ると、傷口から菌が入り、化膿したり感染症を引き起こしたりします。 - 皮膚への刺激(かぶれ)
アロエの皮や成分には刺激が強いものが含まれており、火傷で敏感になっている肌に塗ると、炎症が広がったり、アレルギー性皮膚炎を起こしたりすることがあります。 - 治療の妨げになる
病院に行った際、アロエのネバネバが傷口に残っていると、医師が傷の状態を正確に診察できず、洗浄して取り除く作業が必要になります。これが余計な痛みを伴う処置になります。
※補足:日焼け(サンバーン)後の熱が引いて皮がめくれていない状態であれば、市販のアロエ配合ジェル(滅菌されたもの)で保湿するのはOKですが、ジュクジュクした火傷には絶対に使わないでください。
2. アロエ以外の民間療法のウソ・ホント
昔から伝わる民間療法には危険なものがたくさんあります。絶対にやらないようにしてください。
- 味噌・醤油を塗る
塩分が傷にしみて激痛が走ります。また、細菌感染の温床になり、治りが遅くなります。 - 油・バターを塗る
油膜が皮膚の上にできて熱を閉じ込め、皮膚の奥まで火傷を進行させます。 - 消毒液をかける
マキロンやオキシドールなどの消毒液は、正常な細胞まで傷つけ、治りを遅くします。水道水で洗うだけで十分です。 - 氷・保冷剤を直接当てる
冷やすことは重要ですが、直接当てると冷たすぎて凍傷になり、組織が壊死する危険があります。必ずタオルやハンカチで包んでから当ててください。一番良いのは流水です。
3. これが正解!火傷の正しい応急処置
火傷の治療は最初の数分で決まると言っても過言ではありません。
- とにかく流水で冷やす(最優先!)
- 水道の水を出しっぱなしにして、患部に当て続けます。
- 時間:最低でも15分〜30分。痛みが引くまで冷やします。
- 服の上からでOK:服を脱ごうとして皮膚が剥がれるのが一番危険です。服の上から水をかけてください。
- 水ぶくれは潰さない
- 水ぶくれは傷口を雑菌から守る天然の絆創膏です。潰すと感染リスクが高まるので触らないでください。
- 清潔なもので覆う
- 病院へ移動する際は、傷口が乾燥しないよう、清潔なガーゼや食品用ラップ(ぴったり巻かず、ふわっと乗せる程度)で覆います。
4. 病院に行くべき目安
以下の場合は、自己判断せずに皮膚科や形成外科を受診してください。
- 水ぶくれができた(中等症以上の可能性があります)
- 火傷の範囲が広い(手のひらサイズより大きい)
- 痛みを全く感じない(神経まで焼けている重症のサインです)
- 顔、陰部、関節の火傷
- 赤ちゃんや高齢者の火傷
