日常生活を健康にすると、肝・胃・脾が回復する

肝・腎の疲労が病の原因につながる脾臓が健全なら、新陳代謝も正常に行われるで紹介したとおり、私たちの体は、肝臓、腎臓、脾臓はとても大事な臓器です。

大切な肝臓、腎臓、牌臓の働きをよくするための、日常の注意点をまとめていますので日頃から意識しましょう。

  1. 自分の食欲にまかせたわがままな食べかたをやめ、自然の食物を大切にして過食しないことです。
  2. 丹田へ下腹)を養うために腹式呼吸を朝7回し、お腹を手のひらで時計の針と同じ方向になでること。足心(足の裏の中心)の運動をする(足つぼなどもよい)こと。つとめて歩くことを心がけること。足心を刺激する健康草履なども良いでしょう。
  3. 入浴は半身浴が良い。上がるときは足に十分水をかけて上がること。
  4. 寝るときは、うすい敷ぶとんが良い。
  5. 寝るときに冷えるのは、血液の循環が悪いからです。足が冷えるのは腎臓のためにもよくありませんから、足浴法、棒ふみ、天足法をすると良い。
  6. 天足法はあおむけになって寝て、足をゆっくり曲げてから勢いよく上にのばします。これを40~50回くり返します。これは丹田と足心の調和をとり、全身の働きを助ける非常に大切な運動です。ただし、三日坊主でなく続けてすることが大切。続ければ丈夫になります
  7. 腎臓、肝臓をショウガ湿布したり、ゆでコンニャクで温める。それと同時に牌臓を十分冷やします。氷水で絞ったタオルか冷コンニャクでします。腎と胃を冷やさないよう真横腹に当てる。左の脇腹には牌の経絡が通っています。経絡とは、宇宙の気の通る経で、十分冷やすことで牌臓の炎症が治ります。重症の場合は冷やす前に5分聞からし湿布をします。そして肝臓と牌臓の治療が終わったら、腎臓を30分温め1分冷やします。
    また、腎臓と足心にからし湿布を貼り、ビリビリしたらとる。または足心をコンニャクで三十分温めても良い。乳幼児なら足心を十分温めるだけで腎臓の治療はいりません。病人の場合はこれがいちばん効果的です。手当ては空腹時が良く、食後すぐはさけて、食前か少なくとも1時間はあけてからします。

肝・腎・脾の手当てをすることで、どうしても治らない病気も快癒することが多く、スモン病、筋ジストロフィー症、膠原病、ガンなど難病奇病といわれるものにも大きな効果をもたらします。
慢性化した方や難病の方は、特別な場合のほかはすぐ治るわけではありませんが、あせらないで着実に実行してください。

(肝・腎・脾の回復療法)コンニャクの温湿布

コンニャク2丁を10分ほどゆでて、これをタオル2~3枚に包みます。そして下腹(丹田)と右脇腹(肝臓)の上において30分ほど温めます。そのとき同時に冷たいタオルで脾臓を十分冷やします。その後、冷たいタオルでふいて1分間静かに休ませ治りにくい病も、肝臓・腎臓が回復すれば健康はもどります。

1時間くらいは温かいので同じコンニャクを腎臓(背中の腰より3cmほど上の背骨の両脇2つ)に当てます。これも30分くらいします。終わったコンニャクは水の入った容器に入れて、冷蔵庫へ入れておき、またゆでて小さくなるまで何回でも使えます。

胃腸病、かぜ、熱、慢性病、ガン、高血圧、腎臓、肝臓、糖尿、結核そのほか疲労には大変良い方法です。体内の毒素を出し、新陳代謝を助け、肝と腎を刺激してよく働かせますから全身の強壮法です。お通じ、尿の出もよくなります。かぜをひいたとき、疲れたときなど、梅干しに番茶または薬草茶などをさして、種だけ残して熱いところを飲んでから、この湿布をするといっそう効果を増します。昔の人はコンニャクを「腸の砂おろしをする」と言いました。コンニャクが腸の毒素、不要物を吸い出してくれるのです。手当てをすると体の毒素を吸い出してくれます。

(肝・腎・牌の回復療法)ショウガ湯の湿布

用意するものは、ひねショウガ150g、おろし器、水約3L、木綿袋、厚めのタオル4枚またはバスタオル2枚、大きめの鍋( 水3Lが入るもの)。

  1. ひねショウガを皮ごとおろし、木綿の袋に入れる。ショウガは芳香の強いものが良い。
  2. 鍋に湯を沸かし70度くらいになったら、おろしショウガの入った袋を入れて汁を出し、ショウガ湯をつくる(この場合、水からショウガを入れたり、ショウガを入れて熱湯を注いだりしないこと。効果を失います)。湯は70度よりさめないようにとろ火にかけておく。ただし、沸とうさせると酵素が死んで効力を失うので注意。
  3. 厚手のタオル2枚を重ね2組つくるか、バスタオル2枚で交互に、ショウガ湯にひたし、固く絞って湿布する。さめたらとりかえる。熱さを調節して、気持ちの良い状態を保つように注意する。この上にバスタオルか毛布をかけ、冷えないようにする。こうして交換すること7~8回、約20~30分(弱った病人なら疲れるので時間を短くしても良い。様子を見ながらすること)。子どもは10分くらい。お腹の底まで温まり、ラクになります。
  4. 仕上げに冷たいタオルでサッとふき、細胞をひきしめ、血行を持続させる(病人などで冷たいのを極端に嫌がる場合は無理をしない)。

このショウガ湿布は空腹時にすること。湿布の前後は風呂に入らないこと。翌日は新しいショウガ湯でやること。これは簡単なように見えても少し手がかかりますが、真心から出てくる手当ては、大きな効果をもたらします。

お義理や形式では効果は少ない。手当ては真心が大切です。疲れたときなど自分でコンロの前に座ってしても、疲れがとれます。

残ったショウガ湯で足浴しても、水虫を治し、血行を良くして疲れがとれます。ガンそのほかの難病者、慢性病者などは、ショウガ湯が毛穴を開き毒素を引き出すため、黄色いショウガ湯がガス体と結合して黒くなるほどです。

痛みを伴う病気や疲労などのとき、ショウガ湿布は痛みをとり、毒素や疲労素をとる大変有効な手当てです。内臓の痛みや炎症、ガン婦人病、肺炎、尿道炎など炎のつく病気や、神経痛、リウマチ肩こりなど、ほとんどの病気に適用できます。痛む部位は一般に、毒素が流れないで集合し酸性化しているので、その部分の血管や細胞組織に血液が流れなくなります。そこに毒素と血液が結滞して、神経が圧迫されたりして炎症をおこすため痛みがおきるのです。ショウガ湿布をすると、その部分が赤くなって、血行を盛んにしてくれ、痛みはとれていきます。

まず浄化槽の肝臓と腎臓を温めてから患部を手当てします。このショウガ湿布はまず毛穴を聞かせ、細胞の奥探くまで浸透して汚れを引き出し、酸毒化した血液を追い出します。また皮膚も呼吸していますが、ガス体などの老廃物も出すので非常に気持ち良い。

お腹を20~30分。そして腰を20~30温めますが、この間に7~8回とりかえるとお腹のしんから温められ、細胞が活気づいてよく働き出します。気持ち良いので眠ってしまうほどです。リウマチや打撲、筋肉痛、ねんざなどは、いきなりイモバスターをすることもありますが、ショウガ湯で湿布した後にするといっそう効果を増します。胃潰瘍、胃ガンなどや、熱をともなう場合も、この後にイモバスターをすると気持ち良く痛みがとれます。

(肝・腎・牌の回復療法) ビワ葉コンニャク温湿布

ビワの治療法は、お釈迦様がビワの菓をあぶって患部に当てる方法を教えられたことに由来すると言います。このことからビワの菓療法は仏教とともに民間に伝えられてきました。

日本でも民間医学の大先輩であられた築田多吉氏や、人間医学社の大浦孝秋氏もビワの葉療法の偉力を説いておられます。ビワの木は、病人のうなり声を聞いて育つから屋敷に植えるなとか、青酸毒があるとか言われてきました。それは迷信で、病人のうなり声を消します。

青酸は毒ですが、青酸配糖体という物質として入っています。これがアミグダリンというガンも治す力となります。一家に一本ビワの木を植えておくと、熱、内臓の病気、炎症、怪我いっさいに役立ち、助けられます。地方によっては「医者いらず」というところもあるそうですが、本当に医者いらずです。ビワ葉コンニャク温湿布は、コンニャクをゆでて芯まで熱くします。これをタオル2~3枚くらいに包んで温度を調節します。患部にビワの葉の表のツルツルしたほうを肌に当てておき、その上に包んだコンニャクをおきます。

ビワの葉は熱によって成分が体内深くに入りますから、必ず肌に直接ビワの葉を当ててコンニャクをのせます。そして、その上から動かないように三角布のようなもので巻いて結んでおきます。
三十分くらいしたらとります。最後に冷たいタオルでふいて終わりです。ガンの痛みや、せきがひどく気管支が痛む、腰痛、ギックリ腰で動けないときなど、痛みをとってくれます。コンニャクをゆでるだけですから気軽にできます。せきが止まらないとき、ぜんそくの人などにも良い療法です。

脾臓が健全なら、新陳代謝も正常に行われる

牌臓という臓器は、左の脇腹にある小さな臓器です。牌臓は胆汁に関係があり、胆汁は肝臓から分泌されて胆のうに貯えられます。これが十二指腸に分泌されて脂肪を消化し、小腸からリンパに吸収され、リンパが全身に運びます。

この胆汁は強力な殺菌力があり、全身の細胞に活力を与える強力な働き手です。これが弱ると細菌やウィルスにおかされ、盲腸炎、中耳炎、肺炎、関節炎、カリエス、腫物、各種伝染病などの炎症をおこします。食中毒なども牌臓の働きの悪い人がなりやすいのです。

ですから細菌におかされる病気などは、胆汁の分泌と循環を良くする方法をとれば容易に治せるものです。黄疸、胆のう炎、胃けいれんなども、すべて牌臓を正常に働かせると治ってしまいます。

しかし胆汁にとかされた脂肪は、小腸からリンパによって吸収されますから、小腸の働きも大切です。このように脂肪はリンパによって全身にまわされますから、脾臓が悪いと、肝臓も働けなくて脂肪代謝が悪くなり、肥満体となったり、リウマチ、肩こり、腰痛、首がまわらない、体がかたいなどの症状がおこります。

荒れ症、脂性、皮膚病なども、肝臓、腎臓を良くすることによってきれいになりますから美容法でもあります。また、いぼ、ウオノメ、こぶ、しこりなども脂肪代謝が悪いためです。子宮筋腫、卵巣膿腫などもこの類です。痰や鼻汁が多くなったり、のどや鼻がかわいてヒリヒリした感じがしたり、便秘、下痢、汗が多すぎたり、少なすぎたり、尿が多すぎたり、少なすぎたりなども、たいてい牌臓に関係があります。また、肺臓が悪いと甲状腺の働きにも異変がおき、バセドー病などになり、これが原因で新陳代謝がくるって高血圧、低血圧、神経異常からそううつ病になったりします。

新陳代謝にむらができて、神経性心臓病や自律神経失調といったことにもなります。牌臓は臓器のリンパ腺の親玉と言ってもよく、内臓の疲れや炎症があると、それをカバーするために牌臓が炎症をおこします。

すべて慢性化した病気の場合、脾臓は腫れて弱った内臓をカバーする働きがあるので、肺臓を冷やすことによって炎症をおさえ、牌臓の活動を促すと、病気も好転します。

肝・腎の疲労が病の原因につながる

体は独立して働いているのではなくそれぞれが支えあい、助けあいながらつながっています。浄化槽である肝臓が処理しきれないと、そのひずみを腎臓が負うことになり、それすら満足に働かないと、血液の浄化がとどこおってしまいます。

疲れた肝臓にはしじみ

すると、赤血球は栄養分も酸素も運べなくなります。白血球はバイ菌を殺したり、炎症を防いで病気を予防する力を出せなくなり、血小板は弱って細胞にも活力が出なくなります。それで肺はよけいな炭酸ガスを出し、酸素を送るためにフル回転。心臓は足りない酸素を送ろうとして回転が速くなる。そして疲労してしまう。これが病気のもとなのです。

自然療法の手当てでは、どんな病気も、また疲労でも、まず肝臓と腎臓を大事に手当てをするのはこのためなのです。現代は機械化され、楽をして便利さの中で生活していますから、何ごとも手っとり早く、苦労せず良い結果を望みます。

それで、あれが良い、これが良いと部分的な健康法が出ては消えていきます。例えば、カルシウムが頭のためにも神経のためにも大切だと聞けば、カルシウム剤で効果を願う。化学合成の炭酸カルシウムやリン酸カルシウムなどは、腎臓に負担となり、細胞は硬化し結石などをつくるため、腎臓結石や高血圧が急に多くなっています。

ビタミン剤にしても同じで、人工的な化学薬品に頼るのでなく、自然の恵みで育つ未精白穀類、ゴマ、根菜類、葉野菜、海草、木の実、草の実など、大地に直接根づいて育つものは、カルシウム、ミネラル、ビタミンも多く、腎臓の薬です。

自然栽培の野菜、穀類ならなおさら大きなパワーです。

また、暑い夏など汗をかくので、水分を補給します。しかし、水ばかり補給しても、体の細胞や血液を中庸にしてくれる無機質や塩分が足りなくなると、働きがにぶって浄化できません。体調にあわせて、夏は水分とともに塩分もとらなければなりません。ただし、塩は市販の精製塩(化学塩)ではなく、自然塩を使うことです。必ずから煎りして使うこと。毎日梅干しを食べることも大切です。

塩味の小豆を食べると尿が多く出るので、便通を助けます。お茶も自然の番茶、ビワ葉茶を飲むとか、スギナ、ハト麦、トウモロコシの毛、オオバコ、カキドオシなどの薬草も尿を出し、体の浄化を助けます。

腎臓に負担が増えて疲れると便秘になる

腎臓は頭の次に複雑微妙な器官で、背骨を中心に腰より少し上の両側にあるそらまめ大くらいの小さな臓器です。その働きは偉大です。

まず、血液の汚れをとる浄化槽の働きとして、不要な老廃物が体にたまらないように尿として体の外に出します。尿は腎孟を通って、筋肉の収縮で勝胱に集められます。そのほかに体の水分、塩分の調節をし、過剰な酸やアルカリを外に出し、酸とアルカリの調節をしてくれます。老廃物を出すとき水分が必要ですが、体にこの水分が少ないと、腎臓は少ない水分を調節して働くので過労となり、そのために尿が濃くなります。

また、食べもののバランスのくずれや食べすぎが老廃物を多くするので、その処理のためにも過労となり尿が濃くなります。
それは「気をつけてくれ」という信号です。血液浄化ができないと、全身の血の汚れとともに疲労がとれず、力が出てきません。腎臓結石なども、流すべきものが流れず、ためこんだものの姿です。腎臓が疲れると、胃腸に負担がかかるため、便秘の原因となつたりします。

また、大食、過食、塩分のとりすぎ、酒の飲みすぎなどで、水をガブ飲みすると、その多い水分を体の外に出すために腎臓はフル回転します。その結果、腎臓が疲労してしまうと、出すべきものを出せなくなり、体の中に残すことになってしまいます。

さらに、肉の食べすぎ、白砂糖のとりすぎ、加工食品に含まれる食品添加物などは、酸を多くして血液を汚します。それでは腎臓はたまりません。働きすぎてダウンしてしまいます。これが腎臓病です。「蛋白質が足りないよ」と言われると、動物性食品には蛋白質が多く含まれているから食べなくてはと思いがちですが、過剰に摂取すると腎臓は大変です。

その上この頃は、運動もせず汗も流さず、食べる量だけが多かったり、甘いジュースや間食の量が多かったりします。腎臓病や肝臓病、ガンが急に増えだしたのも食生活の間違いが大きいように思われます。

自然療法では、病に関しては「肝臓」に注目するのが基本

健康の要は、肝と腎。大切な浄化槽です。自然療法では、この肝と腎をどんな病気でも大事にします。肝臓は右乳の下にある大きな臓器です。

腎臓とともに体の浄化槽です。毒素や老廃物を流し、また公害物や食品添加物など体を害するものを排泄するために、一生懸命働きます。ですから、この浄化槽が弱ると難病や慢性病をおこしてしまいます。

肝臓は食べたものを処理する工場です。食べたものは胃腸から最後に肝臓に吸収され、この肝臓が働いてくれて処理します。食品添加物や毒素なども、肝臓ができるだけ体の外に出すように働いてくれます。また、吸収した栄養分を体にまわしてくれます。肝臓が悪くなると食欲がなくなるので体は弱ってしまいます。

肝臓は肉と砂糖が苦手で、過剰になると疲労します。精袖的苦痛やイライラ、美食、暴飲暴食は肝臓を傷める原因です。肝硬変や肝臓ガンなどはその最たるものです。

肝臓はいちばん大きな臓器で、がまん強くがんばり屋です。肝臓の働きは胆汁の生産と管理、蛋白質の合成、老廃赤血球の処理、有毒・有害物質の解毒、ホルモンやコレステロールの調節にも関係しています。とくに大きな働きとしては、ブドウ糖をグリコーゲンにかえて筋肉に貯え、必要に応じてブドウ糖にもどし、エネルギーにすることです。

ブドウ糖は穀類、イモ類などの含水炭素がエネルギー化したもので、脳や内臓などの活動源として、どうしても必要なものです。

玄米、ゴマ、豆類、雑穀など胚芽のあるものは頭を良くします。また、体のカロリー源となるのです。さらに、肝臓と筋肉は密着している親子のようなもので、深いつながりをもっています。肝臓が悪くなると「イライラする」「怒りつぼくなる」「感情的になる」といった症状が出てきます。

怒ると筋肉がふるえ出し、相手と闘いたくなって戦闘的になります。そのとき、筋肉は臨戦体制をととのえるために、筋肉内にある老廃物や毒素を早く肝臓に集めようとします。こうして、怒りは神経を疲労させ、細胞を硬化させ、病の
もとをつくるのです。

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