増加しているのは大腸ガンだけでなく他の腸の病気も

腸の病気で増えているのは、大腸がんだけではありません。
そのひとつに、「過敏性腸症候群」があります。この病気は、内視鏡検査などで異常が見つからないにもかかわらず、下痢、便秘、腹痛などの慢性的な症状に悩まされるというものです。この病気は腸管の知覚過敏が原因とも考えられます。
最近の研究では、ストレスがこの異常を増悪させている因子であることがわかってきました。

その症状は、大別して下痢型、便秘型、混合型の3つがありますが、おもに下痢型がツライ症状としてあげられます。ちょっとした緊張ですぐに下痢を起こしてしまい、下痢や軟便を1日に何度もくり返してしまうというものです。
多くは心因性のもので、ストレスの多い生活を送るサラリーマンなどがかかりやすいといわれています。この病気のために、朝の通勤電車を何度も降りてトイレに駆け込まなければならないというつらいツライ状況にある人もいる現代病のひとつなのです。

炎症性腸疾患もまた、急増している腸の病気です。腸の粘膜にびらんや潰瘍などの炎症が起こり、下痢や下血をくり返します。その代表は「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」です。潰瘍性大腸炎は20〜30代に多く、クローン病のほうは10〜20代の若い人に集中し、患者の数も年々急増しています。

これらの炎症性腸疾患は詳しい病因が不明のため、現在ある薬で症状をコントロールしていくことになります。また、この疾患は一度発症すると症状が悪化する「活動期」と、症状が46比較的治まる「寛解期」をくり返すという特徴があります。治療ではいかに「寛解期」を維持できるかが大事なポイントとなりますので、食生活の改善が大事です。腸の病気として、忘れてはならない便秘と、便秘のために下剤を長期にわたって取用を読けることで起きる「大腸メラノーシス」なども増えている腸の病気の代表です。

腸トラブル
https://intestines-navi.com/

日本人に大腸ガン急増している

生活習慣のチェックはいかがでしたでしょうか?
思ったより悪い結果がでたという人もいるでしょうし、それほどでもなかったという人もいるでしょう。

ある意味で、それは無理のないことかもしれません。今の日本人の生活は、腸にとっては受難の時代ともいえるほど厳しいものなのです。

日本で今、もっとも問題視されている腸の病気大腸がんについてここで紹介します。国立がん研究センターの統計によれば、大腸がんにかかった人の数は2001年に10万人を超えて以来、ずっと10万人前後の高い数値を推移しています。また、驚くべきことには、1975年の統計では約1万8000人現在のおよそ5分の1以下でしたから、最近になってとくに増えていることは明らかです。

急増する大腸がんは40代からが要注意 | 健康マニア
https://www.h-mania.info/2015/01/13/%e6%80%a5%e5%a2%97%e3%81%99%e3%82%8b%e5%a4%a7%e8%85%b8%e3%81%8c%e3%82%93%e3%81%af40%e4%bb%a3%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%8c%e8%a6%81%e6%b3%a8%e6%84%8f/

以前は消化器系のがんといえば胃がんが多かったのですが、現在では胃がんは減少しています。
胃がんについてはその要因としてピロリ菌の存在に注目が集まっていますが、大腸がんの原因はいまだはつきりしていません。
胃が出している小さなサインを見逃さない | 胃がん
https://malignant-tumor.com/stomach/archives/10

自分で出来る!胃がん検査、ガン胃がん検査セット(ピロリ菌検査含む) | ガンの予防対策と増殖抑制作用を高める
https://malignant-tumor.com/archives/302

また、大腸がんによる死亡率を、ほかのがんと比較すると、女性で1位、男性は3位となっています。このような状況を受けて国立がん研究センターは、将来的には大腸がんによる死亡が男女ともに1位になるだろうと予測しています。

大腸がんは日本人にとって非常に身近ながんとなってきているのです。とくに40代以降で一段と増加する傾向が見られます。
大腸がんは一般に遺伝よりも、環境の影響を強く受けるといわれています。とくに食事による影響が大きく、なかでも動物性脂肪の多い食事が要因といわれています。大腸がんはアフリカや東南アジアではあまり見られません。反対に、多いのはオセアニア、北米、西欧といった先進国です。

最近の日本で増えているのは、欧米先進国のような肉と脂肪の多い食事スタイルになってきたからだとも考えられます。1960年代の日本人は、穀物や野菜の摂取量が多く反対に肉類や乳製品は少なかったので、腸内環境が現在よりもよかったことは間違いないでしょう。

大腸がんが増えている原因は、食と腸内環境にあると考えています。大腸がんはポリープからはじまることが多いといえます。
ポリープとひと口にいっても、いくつか種類がありますが、問題になるのは、がん化するおそれのある腫瘍性ポリープ(腺種性ポリープ)です。この腫瘍性ポリープは、便が滞留しやすい直腸やS状結腸に発生頻度が高く、50〜60代では約30%もの人に見つかるといわれています。がん化しないものもありますが、ある程度の大きさになるとがん化する可能性は高まりますので、予防の観点からいえば、5 mm以上のものは注意したほうがいいでしょう。
厚生労働省の調査でも、5年間のがん発生率は、ポリープを切除した人の0.7% に対し、切除しなかった人では5.2% という差が出ています。今は内視鏡の精度も上がり、1cm以内であれば日帰りの手術で切除することが可能です。

自分でできる!病院に行かずに行う大腸ガン検査キット | ガンの予防対策と増殖抑制作用を高める
https://malignant-tumor.com/archives/313

腸のための腸にプラスとなる生活習慣チェック

腸のためにプラスになる生活

停滞腸チェック」の診断結果はいかがでしたでしょうか?

自分の腸のコンディションがわかったところで、続けて、日頃の生活をふりかえってみましょう。生活習慣、なかでも食習慣は、腸の状態に大きく影響します。
日頃の生活をふりかえり、腸にいい生活ができているのかどうかを、きちんと理解し、把握することで、その改善の重要なポイントも見えてくるでしょう。

人間を含めた世界のすべてのもの万物を「陰」と「陽」に分けて考える東洋医学(漢方医学)をベースに、現代人に最適化され、アレンジした、「腸プラス生活度チェックシート」があります。あなたの生活が、腸にとってプラス か、よくない生活、腸にとってマイナス生活かのどちらかをかんたんに診断できますので、まずはやってみましょう。

腸にとってプラスかマイナスかの自己診断

  • 毎朝、朝食は欠かさない
  • 野菜、果物、きのこ、海藻などをよく食べている
  • 納豆をよく食べている
  • 料理にはオリーブオイルをよく使う
  • ヨーグルト、チーズを食べている
  • 肉よりも魚を食べている
  • 水分摂取は意識している
  • 漬け物や味噌汁をよく食べている
  • アルコールは適量を守っている
  • 腸のためによい食事を心がけている
  • 無理な食事制限やダイエットはしていない
  • 出来合いの弁当や総菜はあまり食べない
  • 就寝前1~2時間前の食事はない
  • 排便の我慢はない
  • 日頃から運動をしている
  • ストレスは少ないほう
  • 睡眠は十分にとっている(7時間以上)
  • メタボはない
  • 下剤はほとんど使わない
  • 1日1時間以上歩いている

腸にプラスになっているかの生活度チェックの診断

18個以上
腸にとてもいい理想的な腸にプラスの生活です。
14~17個
腸によくない腸にとってマイナス傾向の生活をしています。今のうちに、腸にプラス
の生活になるよう生活を見直していきましょう。
8~13個
便秘がちになったり、おなかが張ったりする腸にとってマイナスの生活です。腸にとてプ
ラスになるよう、チェックが入っていない項目を生活にとり入れてください。
7個以下
かなりひどい腸にマイナスの生活をしています。いつも便秘に悩んでいませんか。便秘が慢性化している人、下剤が欠かせない人はできるだけ早く胃腸科などの専門医に相談してください。

以上の2つの診断から、停滞腸になりにくい生活は、診断項目とは逆に、

  • 胃や腸に負担をかけない少食であり、野菜や果物を積極的に食べている
  • 1日3食、食事の時間が決まっており、規則正しい生活を送っている
  • 下腹が出ておらず、日頃から運動する習慣がある

などの条件を満たしているということになります。まずはできるところからはじめてみましょう。

日本人500万人が便秘で悩んでいる | 腸をごきげんに
https://benpi-guide.net/chouplus/archives/12

停滞腸の自己診断チェックで自分の腸をよく知りつきあう

停滞腸」は、毎日、排便はあってもおなかが張っていたり、便が残っているような感覚があり、スッキリ感を感じられないなど、便秘とはいえないものの、腸の運動が低下している状態のことです。
この停滞腸が続くと、腸内に長くとどまる便の腐敗が進んでしまいます。すると、善玉菌が減って悪玉菌が増えてしまい、腸内細菌のバランスがくずれてしまいます。おなかの不快感を解消し、腸内を健康に保つためにも、まずは、「停滞腸の自己診断」で腸の状態をチェックしてみましょう。

停滞腸自己チェック

  1. 野菜は嫌いで普段もあまり口にしない
  2. 加工されていない生の果物を普段から口にしない
  3. 食事は外食、総菜、弁当などの出来合いのものですますことが多い
  4. 水分はあまり摂らない
  5. 食事後は、ぽっこりお腹になる
  6. 食事量や回数が多いわけではないのになぜか痩せにくい
  7. 口臭がある
  8. ダイエットをしてもぽっこりお腹が改善されない
  9. 何となくいつもお腹がスッキリしない、自分の体が重いと感じる
  10. 排便後にスッキリ感がない
  11. 便秘体質
  12. 運動不足
  13. ストレスが多い
  14. メタボだ

停滞腸チェックの診断

自分にあてはまる項目を読んで、あなたの腸はどんな状態か、しっかり把握しましょう。

あてはまる数が3個以下
問題なし
4~5個
軽度の停滞腸です。今ならかんたんに健康な腸をとり戻せるはずですから、チェックを入れた項目のうち、可能なところから改善しましょう。
6~8個
中程度の停滞腸。注意が必要です。食物繊維を摂りましょう。
9個以上
重度の停滞腸。重症です。食物繊維の摂取とともに、生活習慣の見直しも行なう必要があります。

食物繊維がとれない、忙しい、自炊の時間がないなどの場合、イサゴールがおすすめです。

便秘で困ったらオススメの特定保健用食品【イサゴール】を試す! | 便秘薬を使わない自然排泄にこだわる
https://constipation-guide.net/natural/?p=421

また、チェックの数が9個以上あてはまり、さらに

  • 便意が感じられない(自然に便意が起こらない)
  • 下剤を使わないと排便できない

にあてはまる人は、重度の便秘の可能性があります。そのままの状態ではさらに、悪化してしまいますので、できるだけ早く胃腸科などの専門医に相談しましょう。

心の調子も腸が握っている

腸はセロトニンという神経伝達物質を使って運動しています。腸管に食べ物が入ると神経が内容物の通過を感じとり、セロトニンを通じて腸管全体に運動の命令を出しています。

セロトニンは腸が働く発火点となる物質で、腸管神経に広く分布しています。脳で働くセロトニンには、快と不快の神経に抑制をかける機能があり、精神面に影響を与えます。人間の体内のセロトニンは腸に95% 、脳に1%があることもわかっています。
5分間セロトニントレーニング | 健康メモ
https://health-memo.com/2018/03/05/5%e5%88%86%e9%96%93%e3%82%bb%e3%83%ad%e3%83%88%e3%83%8b%e3%83%b3%e3%83%88%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%83%8b%e3%83%b3%e3%82%b0/
ただし腸のセロトニンは、血液脳関門を通過できないので、脳内に移動できません。腸のセロトニンが増えても、脳のセロトニンは増えないのです。
しかし、脳と腸の間にはなんらかの関係はあってもおかしくないと考えています。

強いストレスを抱えている方は、いくら薬を飲んでも食事療法を行なつてもなかなか問題が解消しない傾向にあります。しかし、音楽やスポーツなどその人の好みや趣味に合わせた「心を解放する」時間を意識的につくるだけで病状が改善することがあるという事実は、誰もが経験上納得できるでしょう。

腸のぜん動運動は、副交感神経が優位に働くことによって行なわれるということは説明したとおりですが、この副交感神経を音楽やスポーツがなんらかの形で刺激して、プラスの効果があらわれるのでしょう。

ところで、副交感神経を意識的に優位にするとされている方法に「探呼吸」があります。東洋医学でも吐く息をゆったりと長くする呼吸の効用は盛んにいわれていますし、呼吸が司るリズム運動にも、自律神経を安定させる効果が認められています。
副交感神経を上げる「1対2」の呼吸法 | 自律神経失調症の基礎知識
https://jiritsu-guide.com/2017/11/15/%e5%89%af%e4%ba%a4%e6%84%9f%e7%a5%9e%e7%b5%8c%e3%82%92%e4%b8%8a%e3%81%92%e3%82%8b%e3%80%8c1%e5%af%be2%e3%80%8d%e3%81%ae%e5%91%bc%e5%90%b8%e6%b3%95/

また、体内のセロトニンは腹式呼吸によって増加するというデータもあります。リラックス状態は、腸の健康にもプラスに働きますから、自分に合ったリラックス法を見つけるとよいでしょう。

第2の脳と呼ばれる腸の働き

腸には脳に次ぐ約1億個もの神経細胞がありますが、最近の医学では「脳腸相関」という見かたがされるようになりました。
腸と脳のつながりのメカニズムがだんだんとわかってきているのです。事実、腸の異常は脳に、脳の異常は腸に影響をおよぼすことがあります。

たとえば、旅行中の便秘などが挙げられます。慣れない旅先では緊張してしまい、それが腸の働きを弱め便秘を起こさせるというものです。ほかにも、便秘の方には、イライラしたり気分が落ち込む人が多いのですが、たまに便がすっきり排泄されたりすると、その日1日気分よく過ごせるという例もあります。

また、脳に作用する抗うつ剤を飲むと、副作用として便秘になりやすくなるといったこともあります。このようなことから腸と脳には相関があると考えられるのです。そして、腸と脳との連携がスムーズに働いてこそ、排泄が正常に行なわれるものなのです。

腕や足などの筋肉は、中枢神経である脳からの指令を受けて動いていますが、腸の筋肉はそうではないことがわかっています。腸の神経細胞は、副交感神経とっながっており、脳からの指示を受けてはいますが、脳の指令に従うだけでなく、個別に活動もしているのです。たとえば、腸には「夜の腸運動」というものがあります。人は眠っている問は、もちろん意識はありませんが、腸が脳とは関係のないところで個別に働き、モチリンというホルモンを分泌させ、消化管全体に空腹期間収縮という一種のぜん動運動を起こします。
そして、消化酵素や消化管ホルモンの分泌を促して消化管内ヽ部をきれいに掃除するのです。眠っている問に腸が勝手に指令を出して、活動しているというわけです。極端な話ですが、脳死になつても消化器は腸の指令を受けて元気に動き続けます。以上のような点から、腸は「第2の脳」と呼ばれているのです。

腸が下す判断は脳よりも的確で正しい | 賢い乳酸菌生活
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腸内細菌を元気にする方法

腸の免疫機能が病気を防ぐことを紹介しましたが、腸が元気になれば病気にならないことになります。

では、どうすれば腸内の善玉菌を増やすことができるのでしょうか?何を食べるかもとても大切ですが、食べかたの改善がもっとも効果があると考えています。ここでは2つのポイントを紹介しましょう。

ひとつめのポイントとなるのが「プロバイオティクス」です。これは「体に保健効果を示す生きた微生物を含む製品・食品」のことで、乳酸菌製剤やヨーグルトなどが挙げられます。基本的にはプロバイオティクスの考えは腸のために推奨されています。その条件には、

  1. もともと人の常在微生物であること
  2. 腸で増殖可能であること
  3. 胃酸や胆汁などの上部消化管のバリアのなかでも生存できること
  4. 便秘や下痢、腸内環境の改善になること
  5. 免疫機能の向上効果があること
  6. 人体にとって安全性が高いこと

という6つが挙げられています。

このプロバイオティクスの代表である乳酸菌は、ヨーグルトなど動物性のものだけでなく、みそや漬物など植物性のものも効果があることがわかってきました。すでに植物性乳酸菌のほうが胃液中で存続しやすいことが確認されていますので、わたしはこちらにより注目しています。

カスピ海ヨーグルトの乳酸菌がたっぷり!フジッコ 善玉菌のチカラ | 賢い乳酸菌生活
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この生きたまま腸に届く乳酸菌はほかに果汁、穀類などに多く生息しています。そしてもうひとつのポイントは、食物繊維です。食物繊維は便の状態をよくして腸内環境を整える働きがあるほか、発酵性もあり、そのおかげで大腸の健康を保ちます。
大腸にいる嫌気性菌という菌によって食物繊維が発酵することで酪酸が産生されます。すると、酪酸は大腸に吸収され、ぜん動運動を調節し、血流を増加させるエネルギーとなるのです。

善玉菌を増やし快腸になる「乳酸菌酵母共棲培養エキス・ プシュケー」 | 自分の免疫力で治す
https://www.d-blood.info/2017/06/27/%e5%96%84%e7%8e%89%e8%8f%8c%e3%82%92%e5%a2%97%e3%82%84%e3%81%97%e5%bf%ab%e8%85%b8%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%80%8c%e4%b9%b3%e9%85%b8%e8%8f%8c%e9%85%b5%e6%af%8d%e5%85%b1%e6%a3%b2%e5%9f%b9%e9%a4%8a/

腸の免疫機能が病気を防ぐ

停滞腸になって腸の働きが弱くなると、腸内環境のバランスがくずれてしまい、免疫力の低下につながります。

腸内には100種100兆個もの腸内細菌がいます。腸内細菌は人体に有益な善玉菌と、人体に害を与える悪玉菌と、日和見菌の3つに分けられます。

日和見菌とは、その名のとおり善玉菌にも悪玉菌にも属さない菌で、状況に応じて善玉菌にも悪玉菌にも加勢する菌です。善玉菌は乳酸菌やビフィズス菌、ラクトバチルス菌など、悪玉菌はウェルシュ菌ヤブドウ球菌、大腸菌など、日和見菌はバクテロイデスなどがそれぞれ有名です。

これらの細菌たちが増減しながら生き続け、腸内の環境が成り立っているのです。一般的に、善玉菌20% 、悪玉菌10% 、日和見菌70 %のバランスがよいとされています。

たとえば、悪玉菌のウェルシュ菌は、食事で摂った栄養素(おもにたんばく質)を腐敗物質につくり変えてしまい、これが便やオナラの悪臭のもとになります。
この腐敗物質は、近年、発がん物質と関係する可能性も指摘されています。

腸内環境が悪い状態を放置しておくと大腸ガンになりやすい | 賢い乳酸菌生活
https://constipation-guide.net/lactobacillus/%e8%85%b8%e5%86%85%e7%92%b0%e5%a2%83%e3%81%8c%e6%82%aa%e3%81%84%e7%8a%b6%e6%85%8b%e3%82%92%e6%94%be%e7%bd%ae%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%8a%e3%81%8f%e3%81%a8%e5%a4%a7%e8%85%b8%e3%82%ac%e3%83%b3%e3%81%ab/

また、善玉菌の代表格・乳酸菌は、腸のなかでブドウ糖を分解して乳酸を産生します。その働きによって腸内が酸性に保たれ、腸内の悪玉菌の増殖を抑えているのです。

酸性に保たれた腸は、病原菌の感染を防ぎ、結果的に免疫力も上がります。この腸には、なんと人体の60% のリンパ球が存在することから、前述したとおり腸は人体でいちばんの免疫器官ともいわれるのです。

その働きの特徴は、安全な食品や腸内細菌に対しては反応せず、危険な病原菌やウイルスだけを排除すること。腸管免疫はとても優秀な認識能力をもっているのです。つまり、この腸の免疫メカニズムが、危険な病原菌やウィルスからわたしたちの体を守っているのです。

正常な排泄だけでなく、病気予防のためにも、停滞腸を防いで、腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスがとれた環境を維持することが大切になるのです。

現代人の悩みの種「停滞腸」

健康な人の腸は脈打つように動いています。しかし、働きが低下した「停滞腸」の動きは鈍く、長時間ほとんど動かない腸もあります。
ぜん動連動が弱くなり、便を出す力排便力が衰えた、便秘に近い状態といえるでしょう。定期的な排便があっても、すっきりしない人は停滞腸の可能性があります。
停滞腸の自己診断チェックはこちらです。

では、なぜ停滞腸になるのでしょうか。それには、自律神経と腸の関係が大事なポイントになります。

自律神経は、全身の血管や内臓などの働きを無意識下で調節している神経で、交感神経と副交感神経からなります。交感神経が優位になると、血圧を上げたり、脈拍を速めたりするアクティブモードになります。副交感神経が優位になると、血圧を下げたり、消化機能を促したりするリラックスモードになります。人間は、この2つが括抗することで生命活動を行なっているのです。

ところが、冷えやストレスで緊張したり、睡眠不足や不規則な生活で交感神経が優位の状態が続くと、腸はうまく機能できなくなってしまいます。

日本人の50%が腸ストレスを感じている | 腸ストレスの影響と解消方法
https://intestinal-stress.com/archives/18

普段、会社に行く途中で電車通勤の際に急に腹痛が起きて下してしまう人もいます。急激に腹痛が起き、我慢もできないほど苦しいのです。これも緊張状態が続いた結果の腸ストレスによる「過敏性腸症候群(IBS)」です。この腹痛は、平日には起きるのに休日には起きないといった特徴もあります。これは、平日は腸が緊張にさらされているためで、休日は、腸が休まっているためリラックスしており、自律神経が安定していることによります。

過敏性腸症候群(IBS) | 便秘を解消しよう!
https://benpi-guide.net/contents/archives/1626

停滞腸の原因はそれだけではありません。無理な少食や食事抜きのダイエット、食物繊維不足の偏った食事、水分の不足、運動不足や加齢などによる腹筋や背筋の衰えなども影響してきます。また、女性の場合は月経前に黄体ホルモンが増加することで腸の働きが低下することもあります。

停滞腸に陥ってしまうと、腸内に老廃物がたまりやすくなり、老廃物が再吸収され血管を伝って毒素が全身にまわり、さまざまな症状を引き起こします。血行不良による頭痛、肩こり、疲れ、二キピ、肌荒れ、膨満感、胸焼け、げつぷ、吐き気、さらには代謝が適切に行なわれないことによる口臭、体臭、むくみなどが生じることもあります。

しかも、停滞腸が悪化すると便秘になり、長期にわたると大腸がんのリスクを高めてしまいかねないのです。

免疫ストレス「急増するガン、アレルギー症状との関連も」 | 腸の冷えは不調の原因に
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欠食・偏食ストレス「腸のリズムを狂わせ、便秘などを引き起こす」 | 腸の冷えは不調の原因に
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腸ストレス自己チェック | 腸の冷えは不調の原因に
https://i-heatup.com/archives/84

オナラと膨満感の関係性

排便だけでなく、オナラでも腸の健康は測れます。簡単にいうと、腐敗臭の強いオナラは不調のサインです。便も臭いのキツイ場合、腸が不調です。

このオナラとは一体なんなのでしょうか?オナラの語源は「お鳴らし」であるといわれるくらい、わたしたちは音に対して気を遣いますが、医学的には腸にたまったガスのことをさします。このガスの約70%は食事や会話で声を発している間に無意識のうちに飲み込んでしまった空気です。
残りの30 % は腸の内容物が、腸内細菌によって発酵または腐敗して発生したガスで、これが腐敗臭の原因です。ただし、においには肉や玉ネギなど食べた物のにおいも混ざりますので、喚ぎ分けは難しいでしょう。

健康な人が1 日に排出するガスの量は、なんと2~3Lにもなります。ガスが出ることは、しつかり腸が働いてくれている証拠なのです。
腸の活動が低下して便秘などになると、出口が塞がれて、ガスが排出されずに結腸にたまってしまいます。すると、ガスによっておなかが張ってしまい、膨満感が生じます。
腸に1日分の2~3Lのガスがたまるとかなり苦しいものです。これは、500mlのペットボトル4~6本分もの量になります。さらに、腸の不調でたまったガスが胃を圧迫し、胸焼けが起こることもあります。
ひどい場合は、胃酸が逆流して食道の病気を引き起こしてしまうこともあるのです。また、排便は毎日あるものの、残便感があってすっきりしないという人もいます。これも、腸の働きが低下して正常な排泄ができていないからです。

最近は、このように腸の働きが低下している方がたくさんいますが、近年、非常にその数が多く、見すごせない状況にあると感じています。

その危機感も込めて、このような腸のことを「停滞腸」と呼ぶ専門家も増えています。現代人の生活一スタイルが、腸の不全を引き起こす要因ではないかと思われますが、「体質だから」と状態に甘んじている人も多いようです。つらい思いをする前に、腸を苦労させている自分の生活に気づいていただきたいと思います。

免疫細胞の70%が腸内にある | 賢い乳酸菌生活
https://constipation-guide.net/lactobacillus/%e5%85%8d%e7%96%ab%e7%b4%b0%e8%83%9e%e3%81%ae70%e3%81%8c%e8%85%b8%e5%86%85%e3%81%ab%e3%81%82%e3%82%8b/