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肝・腎の疲労が病の原因につながる

体は独立して働いているのではなくそれぞれが支えあい、助けあいながらつながっています。浄化槽である肝臓が処理しきれないと、そのひずみを腎臓が負うことになり、それすら満足に働かないと、血液の浄化がとどこおってしまいます。

疲れた肝臓にはしじみ

すると、赤血球は栄養分も酸素も運べなくなります。白血球はバイ菌を殺したり、炎症を防いで病気を予防する力を出せなくなり、血小板は弱って細胞にも活力が出なくなります。それで肺はよけいな炭酸ガスを出し、酸素を送るためにフル回転。心臓は足りない酸素を送ろうとして回転が速くなる。そして疲労してしまう。これが病気のもとなのです。

自然療法の手当てでは、どんな病気も、また疲労でも、まず肝臓と腎臓を大事に手当てをするのはこのためなのです。現代は機械化され、楽をして便利さの中で生活していますから、何ごとも手っとり早く、苦労せず良い結果を望みます。

それで、あれが良い、これが良いと部分的な健康法が出ては消えていきます。例えば、カルシウムが頭のためにも神経のためにも大切だと聞けば、カルシウム剤で効果を願う。化学合成の炭酸カルシウムやリン酸カルシウムなどは、腎臓に負担となり、細胞は硬化し結石などをつくるため、腎臓結石や高血圧が急に多くなっています。

ビタミン剤にしても同じで、人工的な化学薬品に頼るのでなく、自然の恵みで育つ未精白穀類、ゴマ、根菜類、葉野菜、海草、木の実、草の実など、大地に直接根づいて育つものは、カルシウム、ミネラル、ビタミンも多く、腎臓の薬です。

自然栽培の野菜、穀類ならなおさら大きなパワーです。

また、暑い夏など汗をかくので、水分を補給します。しかし、水ばかり補給しても、体の細胞や血液を中庸にしてくれる無機質や塩分が足りなくなると、働きがにぶって浄化できません。体調にあわせて、夏は水分とともに塩分もとらなければなりません。ただし、塩は市販の精製塩(化学塩)ではなく、自然塩を使うことです。必ずから煎りして使うこと。毎日梅干しを食べることも大切です。

塩味の小豆を食べると尿が多く出るので、便通を助けます。お茶も自然の番茶、ビワ葉茶を飲むとか、スギナ、ハト麦、トウモロコシの毛、オオバコ、カキドオシなどの薬草も尿を出し、体の浄化を助けます。

腎臓に負担が増えて疲れると便秘になる

腎臓は頭の次に複雑微妙な器官で、背骨を中心に腰より少し上の両側にあるそらまめ大くらいの小さな臓器です。その働きは偉大です。

まず、血液の汚れをとる浄化槽の働きとして、不要な老廃物が体にたまらないように尿として体の外に出します。尿は腎孟を通って、筋肉の収縮で勝胱に集められます。そのほかに体の水分、塩分の調節をし、過剰な酸やアルカリを外に出し、酸とアルカリの調節をしてくれます。老廃物を出すとき水分が必要ですが、体にこの水分が少ないと、腎臓は少ない水分を調節して働くので過労となり、そのために尿が濃くなります。

また、食べもののバランスのくずれや食べすぎが老廃物を多くするので、その処理のためにも過労となり尿が濃くなります。
それは「気をつけてくれ」という信号です。血液浄化ができないと、全身の血の汚れとともに疲労がとれず、力が出てきません。腎臓結石なども、流すべきものが流れず、ためこんだものの姿です。腎臓が疲れると、胃腸に負担がかかるため、便秘の原因となつたりします。

また、大食、過食、塩分のとりすぎ、酒の飲みすぎなどで、水をガブ飲みすると、その多い水分を体の外に出すために腎臓はフル回転します。その結果、腎臓が疲労してしまうと、出すべきものを出せなくなり、体の中に残すことになってしまいます。

さらに、肉の食べすぎ、白砂糖のとりすぎ、加工食品に含まれる食品添加物などは、酸を多くして血液を汚します。それでは腎臓はたまりません。働きすぎてダウンしてしまいます。これが腎臓病です。「蛋白質が足りないよ」と言われると、動物性食品には蛋白質が多く含まれているから食べなくてはと思いがちですが、過剰に摂取すると腎臓は大変です。

その上この頃は、運動もせず汗も流さず、食べる量だけが多かったり、甘いジュースや間食の量が多かったりします。腎臓病や肝臓病、ガンが急に増えだしたのも食生活の間違いが大きいように思われます。

自然療法では、病に関しては「肝臓」に注目するのが基本

健康の要は、肝と腎。大切な浄化槽です。自然療法では、この肝と腎をどんな病気でも大事にします。肝臓は右乳の下にある大きな臓器です。

腎臓とともに体の浄化槽です。毒素や老廃物を流し、また公害物や食品添加物など体を害するものを排泄するために、一生懸命働きます。ですから、この浄化槽が弱ると難病や慢性病をおこしてしまいます。

肝臓は食べたものを処理する工場です。食べたものは胃腸から最後に肝臓に吸収され、この肝臓が働いてくれて処理します。食品添加物や毒素なども、肝臓ができるだけ体の外に出すように働いてくれます。また、吸収した栄養分を体にまわしてくれます。肝臓が悪くなると食欲がなくなるので体は弱ってしまいます。

肝臓は肉と砂糖が苦手で、過剰になると疲労します。精袖的苦痛やイライラ、美食、暴飲暴食は肝臓を傷める原因です。肝硬変や肝臓ガンなどはその最たるものです。

肝臓はいちばん大きな臓器で、がまん強くがんばり屋です。肝臓の働きは胆汁の生産と管理、蛋白質の合成、老廃赤血球の処理、有毒・有害物質の解毒、ホルモンやコレステロールの調節にも関係しています。とくに大きな働きとしては、ブドウ糖をグリコーゲンにかえて筋肉に貯え、必要に応じてブドウ糖にもどし、エネルギーにすることです。

ブドウ糖は穀類、イモ類などの含水炭素がエネルギー化したもので、脳や内臓などの活動源として、どうしても必要なものです。

玄米、ゴマ、豆類、雑穀など胚芽のあるものは頭を良くします。また、体のカロリー源となるのです。さらに、肝臓と筋肉は密着している親子のようなもので、深いつながりをもっています。肝臓が悪くなると「イライラする」「怒りつぼくなる」「感情的になる」といった症状が出てきます。

怒ると筋肉がふるえ出し、相手と闘いたくなって戦闘的になります。そのとき、筋肉は臨戦体制をととのえるために、筋肉内にある老廃物や毒素を早く肝臓に集めようとします。こうして、怒りは神経を疲労させ、細胞を硬化させ、病の
もとをつくるのです。

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