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50肩 漢方 を使ってなんとか痛みを軽減したい

50肩 漢方

50肩 漢方 を使ってなんとか痛みを軽減したい方への情報です。五十肩(肩関節周囲炎)は、肩の痛みと可動域制限を特徴とする疾患で、漢方薬もその症状緩和に用いられます。肩関節の広範囲な痛みをはじめとして、夜間痛(夜間時痛)や動作時痛と可動域制限に悩まされている人も多いと思います。

50肩 漢方 を使ってなんとか痛みを軽減したい

五十肩(ごじゅうかた)の痛みの特徴は、その病気の性質上、非常に特徴的です。正式には「肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)」と呼ばれ、40代~60代に多く発症することから五十肩という通称で知られています。

50肩の痛みを漢方薬で症状を抑える場合に大事なポイントとなるのは、「桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)」と「葛根湯(かっこんとう)」を併用する方法は、それぞれの漢方薬の特性を活かし、より効果的なアプローチを目指すものです。

「桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)」と「葛根湯(かっこんとう)」を併用する方法は、それぞれの漢方薬の特性を活かし、より効果的なアプローチを目指すものです。

ただし、漢方薬は個人の体質や症状によって効果が異なるため、必ず専門の医師や薬剤師に相談し、診断を受けてから服用を開始してください。自己判断での服用は避けるようにしてください。

五十肩と漢方薬でのアプローチ

五十肩は、漢方では「痺症(ひしょう)」の一種と捉えられ、「風(ふう)」「寒(かん)」「湿(しつ)」といった邪気(病気の原因となるもの)が肩の関節に侵入し、気血(きけつ)の巡りが滞ることで痛みやしびれが生じると考えます。治療では、これらの邪気を取り除き、気血の巡りを改善することで、痛みを和らげ、可動域を広げることを目指します。

1. 葛根湯(かっこんとう)

  • 特徴と使用の目安:
    • 五十肩の急性期、特に肩や首筋のこわばり、痛み、そして軽い発熱や悪寒を伴う場合に適しています。
    • 筋肉の緊張を和らげ、血行を促進する作用があります。
    • 麻黄(まおう)が含まれているため、体を温め、発汗を促す作用も期待されます。
    • 比較的体力のある方に用いられることが多いです。
  • 五十肩への考え方: 肩や首の筋肉のこわばりや痛みが強く、外からの冷え(寒邪)が原因となっている場合に、葛根湯で体を温め、血行を改善し、痛みを和らげます。葛根湯(かっこんとう)

2. 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)

  • 特徴と使用の目安:
    • 慢性的な痛み、特に冷えによって痛みが悪化する傾向がある場合、関節の動きが悪い場合に適しています。
    • 体を温め、水分代謝を改善し、関節の痛みやしびれを和らげる作用があります。
    • 胃腸が比較的弱い方や、冷え性の方にも用いやすい漢方薬です。
    • 附子(ぶし)が含まれており、強力な鎮痛作用と温める作用があります。
  • 五十肩への考え方: 五十肩の慢性期や、冷えが原因で痛みが強く、関節の動きが制限されている場合に、体を温め、関節の冷えや水滞(水分代謝の悪化)を改善することで、痛みを軽減し、関節の可動域を改善します。桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)

葛根湯と桂枝加朮附湯の併用について

文献によっては、葛根湯と桂枝加朮附湯の併用で「葛根加朮附湯(かっこんかじゅつぶとう)」と同様の効果が期待できるとされています。これは、それぞれの漢方薬が持つ特性を組み合わせることで、より幅広い症状に対応しようとするアプローチです。

  • 葛根湯: 比較的急性期の筋肉のこわばりや冷えによる痛みに。
  • 桂枝加朮附湯: 慢性的な冷えや関節の動きの悪さ、胃腸の弱さがある場合に。

この2つを併用することで、急性期から慢性期への移行期の症状、あるいは冷えが強く筋肉のこわばりも強い五十肩に対して、相乗効果を狙うことが考えられます。具体的には、葛根湯で肩周りの筋肉の緊張を緩め、桂枝加朮附湯で体を芯から温めて冷えを取り、関節の痛みを和らげるというイメージです。

併用する際の一般的な考え方(専門家の指導のもとで)

  1. 症状の確認: 五十肩の痛み、冷えの程度、体のこわばりの有無、体力などを総合的に判断します。
  2. 適切な時期: 五十肩の病期(急性期、慢性期、回復期)によって適切な漢方薬は異なりますが、この2剤の併用は、冷えと筋肉のこわばりが共存するような状態に検討されることがあります。
  3. 個別の調整: どちらの漢方薬の量を多めにするか、服用期間をどうするかなど、患者さんの状態に合わせて細かく調整されます。
  4. 「葛根加朮附湯」という選択肢: 葛根湯と桂枝加朮附湯を合わせることで、「葛根加朮附湯」という別の処方に近い効果が得られるという考え方もあります。最初から「葛根加朮附湯」が処方されることもあります。

重要な注意点:

  • 自己判断での服用は絶対に避けてください。 漢方薬は、その人の体質や病状によって合う合わないがあります。特に附子(ぶし)を含む桂枝加朮附湯は、服用方法を誤ると副作用のリスクもあります。
  • 専門家への相談: 五十肩の漢方治療は、専門知識を持つ医師や薬剤師が行うべきです。症状を詳しく伝え、適切な診断と処方を受けてください。
  • 西洋医学との併用: 漢方薬は痛みの緩和や体質改善に役立ちますが、必要に応じて西洋医学的な治療(リハビリ、鎮痛剤、注射など)と併用することも重要です。
  • 生活習慣の改善: 温める、安静にする、無理のない範囲で体を動かす、バランスの取れた食事など、生活習慣の見直しも五十肩の改善には不可欠です。

五十肩は長期化することもありますが、適切な治療とセルフケアで改善が期待できます。焦らず、専門家と相談しながら治療を進めてください。

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