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「冷え」東洋医学では「冷えが万病の元」

冷え
冷え

今から約400年ほど前の江戸か時代、葛根湯(かっこんとう)ばかり処方する医者がいたそうです。風邪や腹痛、下痢、じんましんなどあらゆる病気に葛根湯(かっこんとう)を処方するのですが、たちまち治してしまうので「葛根湯医者」と呼ばれ、評判を呼んだといいます。
その医者は、病気が冷えから来ることを見抜き、葛根湯で体を温めようとしたのでしょう。

漠方薬は、その人の体質に合うものを使えば、確実に、おだやかに症状が改善できます。特に冷え症には威力を発揮します。また、女性特有の病気や症状にも漢方が合います。

解決法その1「漢方薬」

-般に漢方薬は「長期間服用し続けないと効果が出ない」と信じられていますが、実際は違います。漢方の原典である「傷寒論(寒さに傷られた病気の治療)」の理論は急性病の処方集ですし、本人の体質と薬の成分がピタリと合えば、即効で神わざを発揮することも少なくありません。
たとえ成分が微妙にずれていたとしても、長く服用するうち、少しずつ効いてきます。「漢方薬は1歩間違えると、重い副作用が出る」といわれるのは、体質を無視した逆処方をしたとき。信頼できる専門医にきちんと相談すれば、問題は起こりません。
冷え・のぼせ

「関節痛・筋肉痛」筋肉の酷使よる血行不良

関節痛・筋肉痛
関節痛・筋肉痛

「関節痛」というとどうしてもお年寄りのイメージがありますが、最近では、急速なOA化により若い人でも、パソコンの多用によってひじや手首の痛みを訴える人が少なくありません。肩こり、背中のこりなども増えています。

原因は、関節を覆う筋肉の使い過ぎ。筋肉を酷使した結果、筋肉が凝って固くなり、血液循環が悪くなるのです。血液の流れが悪いということは、筋肉を動かすのに必要な栄養や酸素、水が十分に補われていないということ。

そして、痛みをこらえて筋肉を使い続けると、さらに血液循環が悪くなり、悪化してしまいます。患部を温めて血行を促し、マッサージでこりをほぐしましょう。

解決法その1「梅干し湿布」

陽性食品である梅干しには、強力な血液促進作用があります。大きめの梅干しの果肉をつぶしてガーゼに塗り、痛い部分に貼れば、血液循環がよくなって痛みがやわらぎます。
また「赤い色は気力を高め、血行をよくする」といわれるように、梅干しの赤い色には、交感神経の働きを活発にし、元気を促す作用もあります。毎朝、梅干しを食べる食習慣も健康の秘訣です。

解決法その2「生姜味噌汁」

江戸時代、関西人は「関東人は田舎者だから、ネギの白いところまで食べる」とバカにし、江戸っ子は「関西人はケチだから、ネギの青いところまで食べる」と笑ったという話がありますが、関東と関西では、ネギの品種や栽培法が違うだけ。
ネギの青い部分にはβカロテンやビタミンB2、C 、ニコチン酸、カルシウム、リン、マンガンなど、体に必要なビタミンやミネラルが含まれていますし、白い部分には血行をよくして体を温める硫化アリルがたくさん含まれています。
どちらを食べても、ネギは利尿・発汗作用を促し、体温を上げてくれます。8 4を活発にし、元気を促す作用もあります。冷えを改善する生姜入りのみそ汁にきざみネギをたっぷり入れて飲めば、こりや痛みがスムーズに改善されます。
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「肩こり」緊張や、冷えなどのストレスが原因

肩こり
肩こり

「痛みが出る」ということは、体が冷えているサイン。ストレスをためこんだり、同じ姿勢のまま作業を続けると血行が悪くなって体が、冷え、こりと痛みが出るようになります。
最近は、長時間のパソコン作業によるストレスが肩こりを引き起こしているケースも増えています。
こうした場合は、モニターの調整や定期的な目の休憩が必須となります。

痛みを放っておくと肩が上がらなくなったり、頭痛を引き起こすこともあるので、早めの対処が大事です。適度な運動で筋肉をほぐしたり、入浴して体を温め、血流を促すなどの生活習慣が大切です。

解決法その1「トウガラシチンキ」

強烈な辛味はカプサイシンで、食欲増進や殺菌作用のほか、血液循環を強力に促すことでも知られます。トウガラシの保温効果は昔から知られており、旅人は道中、おなかや腰の冷えを防ぐため、腹巻きの中にトウガラシを入れて歩いたとも言われています。トウガラシをホワイトリカーにつけて作ったトウガラシチンキを患部に塗布すれば、首や肩のこりや痛みが即効で改善されます。

解決法その2「トウガラシ風呂」

七味唐辛子をふった熱々のそばやうどんをフープーいいながら食べると、体がしんから温まって汗が出てきます。これは、トウガラシの持つ強力な保温作用と血液循環作用です。このトウガラシを布袋に入れ、湯船に浮かべたトウガラシ風呂に入れば、体がじわじわと温まり、おだやかに痛みが改善されます。肩こりだけでなく、腰痛や関節痛にもよく効きます。

解決法その3「粗塩風呂」

陽性食品の代表である粗塩を入れた租塩風呂も、体をポカポカに温めて血行をよくしてくれます。粗塩をひとつかみ、またはこりの症状がひどい場合は1袋(500gを浴そうに入れてよく混ぜ、じっくり入浴しましょう。あまった租塩を手に取り、肩やうなじをマッサージすると、さらに効果的です。
肩こりや腰痛を軽減するには、41~42度の熱いお湯がおすすめです。温熱による血管拡張作用で血行が促進され、こった筋肉への酸素供給や栄養補給が増し、こりの改善に役立ちます。