Home > 2015年 > 2月

「低血圧」漢方でいうところの陰性体質

低血圧
低血圧

収縮期の血圧が100mmHg以下の状態を、低血圧と呼びます。統計的に見ると、低血圧の人は高血圧の人に比べて長生きできることがわかっていますが、「朝起きるのがつらい」「午前中、体調が悪い」「体が冷える」「胃腸の調子が悪い」などの不定愁訴に悩まされることが多いものです。

疲れやすい、めまいがする、胸が苦しい、胃もたれがするなどの症状に悩まされている場合でも、運動と十分な水分摂取、バランスのとれた食事などで改善できます。

これらはすべて、「陰性体質」から生じるトラブルです。お茶やコーヒー、水、清涼飲料水、フルーツ、生野菜、白砂糖を使った洋菓子など、体を冷やす陰性食品は控え、体を温める黒い(赤い)食べ物、塩分の多い食べ物を積極的にとることで改善できます。根菜類なども体を温めるので積極的に摂るといいでしょう。

解決法その1「塩分摂取」

高血圧の場合は、塩分を控えるのが当たり前で、1日6g以下を目指しますがが、低血圧の場合は、逆で梅干しやたくあん、塩辛、明太子、塩鮭、つくだ煮、みそ、醤油、チーズなど、「塩気のある食べ物」を積極的に摂ります。これらは、体を温める陽性食品です。
高血圧の人は塩分を制限する必要がありこれらは毒ともとれますが、低血圧の人には逆におすすめです。
塩は水分を取り込んで血液量を増やし、血圧を上げるはか、体を温める作用があります。

解決法その2「生姜風呂」

浴槽に41~42度の熱めのお湯を張り、その中に生姜のすりおろし1個分をまぜ、入浴しましょう
生姜に含まれるジンゲロンやジンゲロール、ショウガオールが発汗、保温作用を促し、体がしんからポカポカと温まります。もあります。塩分が気になる人は、ウォーキングノやスポーツで発汗し、余分な塩分を体外に排出するといいでしょう。

漢方で治すならこちら。

「むくみ」を引き起こすのは心臓病、肝臓病、腎臓病、それ以外は冷えが主な原因

心筋梗塞(心筋梗塞についてはこちら)などによって心臓の働きが低下すると、むくみや息切れ、動悸、呼吸困難、疲労感など、心不全の症状が出てきます。

心臓病の場合は午後に下半身がむくみますが、腎臓病のむくみは「まぶたの腫れ」、肝臓病のむくみは腹水としてあらわれます。いずれにしても、体内から余分な水分を排泄し、内臓の負担を軽くすることが大切です。体に水分がたまると体が冷え、内臓の働きが低下して代謝が悪くなり、さらに冷えを呼ぶ悪循環に陥り、さまざまな病気を呼びます。体を温め、余分な水分を排泄するようにします。

解決法その1「すいか糖」

スイカに含まれるシトリンやカリウムには強力な利尿作用があります。それが、むくみや高血圧、心臓病、腎臓病によく効きます。ただし、スイカは陰性食品です。そのまま食べると体を冷やしてしまうので、熟を加えてスイカ糖をつくり、お湯で割って コップー1~2杯、飲用するといいでしょうぅ
。作り満は、スイカ2~3個の果肉をふきんかガーゼでしぼります(ジューサーにかけてもよい)。次に、しぼったものを鍋に入れ、とろ火でドロドロになるまで5~6時間じっくり煮篭めます。l回作っておけば、冷凍庫で長期保存できます 。ただし、清潔なビンに保存しましょう。

解決法その2「きんぴらごぼう」

人間の下半身は植物の根に相似するので、「ゴボウやニンジンなどの根菜類は、腎臓も含めた下半身を強化する」と漢方では考えます。特にゴボウに含まれる炭水化物・イヌリンは、強力な利尿作用があることで知られます。滋養強壮作用のあるニンジンと一緒に妙めて作るきんぴらゴボウは、むくみの解消に役立ちます。

解決法その3「ゆったりした下着」

きつい下着をガマンして身につけると血管が締めつけられ、血液の流れが悪くなって体が冷え、むくみが悪化します。ゆったりした下着に替えて血液の流れを促すのはもちろん、運動や入浴で汗を流し、体内にたまった余分な水分を排出しましょう。あったか下着

「狭心症・心筋梗塞」両方とも瘀血の病気、血液を浄化し丈夫にする

狭心症・心筋梗塞
狭心症・心筋梗塞

心臓の筋肉に栄養を送っている血管=冠動脈が動脈硬化のために細くなり、心筋に十分な栄養や酸素が供給されないと、胸に痛みが走ります。それが「狭心症」です(水分のとり過ぎや冷えにより、安静時に冠動脈が痙撃して起こる狭心症=異型狭心症もあります)。
細くなった冠動脈に血栓がつまり、それより先へ血液が流れなくなって心筋が壊死を起こすと、心筋梗塞になります。狭心症になると胸が締めつけられるような激しい痛みが生じますが、15分以上続く場合は、心筋梗塞のおそれがあります。すぐに病院へ行きましょう。

解決法その1「らっきょう」

ラッキョウが血液の流れをよくして血液を浄化することは、漢方では昔からよく知られています。ラッキョウとキカラスウリ酒を水で煎じて飲む括呂薤白白酒湯(かろうがいはくはくしゅとう)は、狭心症や心筋梗塞に使われる漢方薬です。

ラッキョウに含まれる硫化アリルは、心腹の筋肉に栄養を送る冠動脈を拡張したり、血栓を溶かすことで知られます。狭心症の胸の琶魚姦肉や卵、牛乳、バターなどの欧米食のとり過ぎは、血管を細くして動脈硬化を引き起こす原因になります。
動脈硬化を予防・改善したいなら、肉より魚を食べましょう。魚介類に含まれるEPAやDHAは血液中の脂肪をサラサラにして血管を拡張し、血小板の凝集を抑制して血栓を予防する効果や強痛みや心筋梗塞の予防には、ラッキョウ漬けを1 日3~4粒食べるといいでしよう。

血栓の予防にEPA・DHA

解決法その2「魚介類」

肉や卵、牛乳、バターなどの欧米食のとり過ぎは、血管を細くして動脈硬化を引き起こす原因になります。動脈硬化を予防・改善したいなら、肉より魚を食べましょう。魚介類に含まれるEPAやDHAは血液中の脂肪をサラサラにして血管を拡張し、血小板の凝集を抑制して血栓を予防する効果や強心効果があります。またエビやカニ、イカ、タコ、牡蠣、貝に含まれるタウリン( アミノ酸の一種) は血液中のコレステロールを低下させ、血栓ができるのを防いでくれます。

解決法その3「卵醤」

卵も醤油も、漢方では体を温める陽性食品に分類されます。卵の黄身と醤油を混ぜ合わせて作る卵醤は、むくみや頻脈など、心腹機能の低下時に使われる強心剤。強壮作用が強いので、飲むのは2日に1回でいいでしょう。用意するものは、卵1個、醤油少々だけですから手軽です。

解決法その4「卵油」

卵黄をフライパンに入れて強火にかけ、木じゃくしで根気よく混ぜ続けると、ねっとりした油が出てきます。これが「卵油」。漢方では昔から、心臓病の特効薬として重宝されてきました。卵の黄身を火で炒って生成される卵油は、体を温める「陽のエキス」。
水分のとり過ぎや冷えが原因で起こる異型狭心症や種々の心臓病の予防・改善薬として、時間のあるときに作っておくといいでしょう。