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「発熱」熱を無理に下げない、発熱不要物が燃えている

発熱
発熱

風邪や肺炎だけでなく、ガンや膠原病などの難病、あるいは単なる疲労だけでも、発熱することがよくあります。その理由は、発熱して体温が上昇すると白血球の活動が盛んになり、免疫力が上がること。
体温が度皮上昇すると、免疫力は30数パーセント上昇するというデータがあります。

逆に、体温が低下すると、免疫力は下がります。発熱は「体内の老廃物や血液の汚れを燃焼している状態」ですから、あわてて薬で下げようとしてはいけません。体を温めて燃焼を促し、「発熱する理由」を取り除けば、再発やぶり返しを防げるのです。

解決法その1「野菜ジュース」

ニンジンとリンゴで作るニンジンジュースは体をポカポカと温め、血液の汚れをとる「健康の万能薬」ですが、さらにキュウリとレモンを加えれば、発汗が促され、スムーズに解熱できます。
ニンジンの体を温める作用、リンゴ酸の消炎効果にキュウリの利尿件用が加われば血液の浄化力がパワーアップするうえ、レモンのビタミンCには白血球の貪食力を促進する作用があります。ニンジン2本、リンゴ2 ~3個、キュウリ1本、レモン1/2 個をジューサーにかけ、1日3~3回に分けて飲用します。

解決法その2「葛粉入り生姜紅茶」

熱い紅茶にすりおろした生姜を適量入れ、はちみつで甘味をつけた生姜紅茶は、黒砂糖(また発熱した体を「応援」してくれる飲み物。
紅茶のカフェインによる利尿作用と、赤い色素のテアフラビンによる温め作用が強力なうえ、生姜の発汗・利尿作用が加わって、体内の汚れや老廃物がどんどん燃えていきます。
また黒砂糖やハチミツには滋養強壮作用があるので、発熱による気力・体力の低下が予防できます。生姜紅茶を飲むだけでも効果的ですが、さらに強力に体を温め、発汗を促したいなら、くず粉をプラスしましよう。
保温作用が高まり、体の芯から温まって、どんどん汗が出てきます。
生姜紅茶の作り方はこちら

解決法その3「ねぎの味噌汁」

ネギを含め、タマネギやニラ、ニンニクなどのアリウム属の野菜にはアリイン( アリル硫化物)が含まれます。強力な発汗作用や利尿作用があり、体内の老廃物を排除するため、漢方では、熟の出る病気の特効食として知られます。
熱いみそ汁にネギをたっぷり入れて飲み、すぐに就寝するといいでしょう。寝ている間に効率よく老廃物が燃焼されます。みそ汁をつくる時間がないなら、ネギの白い部分(2本分)をみじん切りにして生のまま器に入れ、適量のみそを加えて熱湯を注ぐだけでもいいでしょう。

解決法その4「豆腐シップ」

明の時代に書かれた薬学書には、「豆腐は胃腸の働きをよくして気力を高め、血液を浄化し、発熱を抑える」と書かれています。すぐれた植物性タンパク質や各種ビタミン、ミネラルをバランスよく含む豆腐は、消化吸収率ほぼ100% の超健康食晶。小さい子どもからお年寄りまで、体力が低下したときに食べれば、格好の栄養補助食品になります。
漢方では、陰性食品である豆腐は、解熱の外用薬としても用いられてきました。豆腐半丁をつぶして小麦粉3分の1カップを加えてよくまぜ、ガーゼに伸ばしておでこに貼れば頭がひんやり冷え、気力の低下やだるさなど、発熱時の不快な症状がすみやかに緩和されます。

「便秘」 便秘にならないための生活習慣 食事と運動

便秘
便秘

腸を冷やさないことが大切

「便秘を改善するには水分をとるとよい」とよくいいますが、体が冷えている陰性体質の人には逆効果になります。人体のすべての臓器は熱で動きますが、腸が冷えると働きが悪くなり、便秘になります。冷たい飲み物や生野菜はさらに腸を冷やし、便秘を悪化させるので要注意です。
冷え改善治療で西洋医学と東洋医学の違いは?

便秘をすると肌が荒れるだけでなく、腸から血液へ余分なコレステロールや老廃物が吸収され、高脂血症や肥満の原因になったり、解毒臓器である肝臓に負担をかけます。乳酸菌や食物繊維を多く含む食品を食べたり、運動で腸の働きを活性化して便秘を改善しましょう。

便秘の解決法

  • 乳酸菌を摂る
    乳酸菌が多く含まれている食品を摂取することは、腸内環境の改善におすすめです。人によって合う菌が違ったりしますが、乳酸菌は、毎日継続して摂ることで少しずつ効果があらわれてきます。ぬか漬けやキムチといった発酵した漬けもの、ヨーグルトには乳酸菌が豊富に含まれています。

    フジッコの善玉菌のチカラには、カスピ海ヨーグルトの生きた乳酸菌『クレモリス菌FC株』が含まれています。生きた乳酸菌は、腸をゆっくり通過して乳酸をつくり、腸内を酸性にして、善玉菌が増えやすい環境をつくるのです。

  • 食物繊維を摂る 「りんご、ほうれん草」
    りんごには便通をよくし、血中コレステロールを下げる食物繊維のペクチンや、腸内の善玉菌を増やすオリゴ糖、活性酸素を除去するポリフェノールなどが含まれており、便秘の予防と改善にはベストな食材です。ほうれん草も、漢方では「胃腸を浄化・清掃し、腸をきれいに再生する食べ物」として知られます。りんごとほうれん草でつくる生ジュースを朝・夕に飲めば、がんこな便秘もすっきり解消します。

  • 食物繊維を摂る 「プルーン(すもも)」
    中国の古代医薬書には、「すもも(プルーン)は肝臓の働きや血液の循環を促し、瘀血の諸症状に効く」とあります。肩こりや頭痛、生理痛などの改善はもちろん、プルーンには食物繊維のペクチンが多量に含まれているため、「血液の流れをよくして腸を活性化させ、便を押し出す」という効果があります。体を温める紅茶で煮たプルーンを食べれば、すみやかな効果が期待できます。

  • 腹筋運動をおこなう
    便秘の人の大半は、下腹部がひんやりと冷えています。これは、腸が冷えている証拠です。腸が波を打つように動くことを腸のぜん動運動といいますが、便秘を治すには、下腹部の血行を良くして、腸のぜん動運動を促すのが一番です。ウォーキングやスポーツで全身を温めたり、腹筋運動をして下腹部の筋肉を鍛えると、慢性的な便秘の改善に役立ちます。

  • 腸のマッサージをおこなう
    腸のぜん動を促すには、入浴時のマッサージも効きます。入浴中におなかをへこませたりふくらませたりする運動のほか、手のひらでおなか(下腹部)を時計回りにマッサージする、「の」の字マッサージもおすすめです。
    マッサージ後、浴槽で体を十分温めたら、下腹部に温水シャワーと冷水シャワーを交互に5~10回かけましょう。下腹部の血行がよくなり、腸が活発に動き始めます。右手のひらで少し押さえるように、下腹部を「の」の字にゆっくりマッサージします。10回が目安です。かたくなってしまった腸と腸の周辺をしっかりもみほぐすイメージです。

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「膠原病」おおもとの原因は冷え

膠原病
膠原病

厚生労働省指定の難病であるベーチェット病や重症筋無力症、クローン病、SLEなどは、自分自身の体内に備わっている免疫機構によって細胞が攻撃を受ける、「自己免疫疾患」です。
細胞が破壊されて新生が間に合わないと、細胞と細胞をつなぎ止めていた膠原組織が増えて固くなるため、「膠原病」とも呼びます。
「固い」ということは、「冷えが原因」ということ。自己免疫疾患患者の手を寒いところに持っていくと、血行障害のため、真っ白に硬直してしまいます(レイノー症状という)。このことからも、この病気が「冷え」からきていることがわかります。

解決法その1「薬湯」

冷えが原因で起こる自己免疫疾患を治すには、体を温めるのが最良の方法。身近にある植物で薬湯を楽しみながら、血行を促しましょう。
植物の「血液」ともいうべき精油の香り成分が、鼻粘膜から血液に吸収されて脳に伝わり、神経のリラックス効果や内分泌系、免疫系を刺激し、心身の健康を増進してくれます。また体熱の上昇で、痛みやこりの解消も期待できます。お湯がぬるいと植物の成分が十分に溶出しないので、40度以上のお湯で、15分くらい入浴しましょう。
よく美容目的で入浴時にバスソルトと精油を混ぜる方法もありますがこれもリラックスでき、体が温まるのでおすすめです。

薬湯に使う植物と使い方、効能

  • いちじく
    生または乾燥させた葉を、3~5枚刻んで入れる。神経痛、リウマチ、痔、便秘などに。
  • 生姜
    1個をすりおろし、直接または布袋に入れて湯船につける。冷え、神経痛、腰痛、リウマチ、風邪の予防、不眠症などに。
  • しょうぶ
    根、茎、葉を洗い、そのまま湯船につける。食欲増進、疲労回復、冷え、皮膚病などに。
  • ダイコン
    天日で約1週間乾燥させた葉5~6枚を煮出し、その汁を湯船に入れる。冷え、神経痛、婦人病(生理痛、おりもの)などに。
  • バラ
    花を数個、湯船に入れる。ストレス、二日酔いなどに。
  • みかん
    3~4個分の果皮を天日干しし、乾燥させたものを湯船に入れる。冷え、風邪の初期症状、ストレスなどに。
  • ゆず
    1個を2つに切り、湯船につける。神経痛、リウマチ、ひび、あかぎれなどに。
  • よもぎ
    生または乾燥させた葉を数枚~十数枚、湯船に入れる。冷え、痔、月経過多、子宮筋腫などに。
  • レモン
    1個を輪切りにし、湯船に入れる。ストレス、柔肌作り、不眠などに。