Home > 免疫力アップで疲れ知らずの体

免疫体質をつくるための「週末の食生活」

粗塩をなめる

疲れをためない生活をするには、食事も非常に大切です。

人間が摂取するものには、交感神経を刺激するものと、副交感神経を刺激するものがあります。交感神経を刺激するものの代表は塩。この場合は精製されたナトリウムを指し、これを摂ると交感神経が刺激されて血圧が上がります。
ナトリウムは、交感神経が緊張しがちな人が摂りすぎるとよくありません。しかし、体に活力をもたらすものでもあるため、副交感神経優位になりがちな人や、ラクな環境で育っている子どもには、むしろ必要と言えます。

副交感神経を刺激し、免疫力を高めるものの代表は、マグネシウムやカルシウム、カリウムなどのミネラルを豊富に含んだもの。ほかには、腸の蝶動運動を促す食物繊維を含むもの、腸内環境をよくする微生物を含む発酵食品、苦味や酸味など、体が「いやなもの反射」を起こす食品です。ちなみに、同じ塩と言われるものでも、租塩や天然塩は、ミネラルも豊富に含むので、交感神経、副交感神経の両方を刺激します。疲れやすい人は、努めてこれらを摂るといいでしょう。

週末だけでも玄米の習慣

ミネラルや食物繊維を豊富に含み、副交感神経を刺激するものと言えば、素材を丸ごと食べることができる「丸ごと食品」が挙げられます。

その代表は、玄米でしょう。玄米は、収穫後、もみがらを取り除いただけで、後は丸ごと食べてしまう食品です。その胚芽やぬかの部分に、糖質、たんばく質、ミネラル類、ビタミン類などを含み、人間が生きていくのに必要な栄養素のほとんどをカバーしています。

食物繊維にも富んでおり、腸の働きを高めるため、長時間、副交感神経優位の状態をつくり出す働きがあります。玄米は精白米よりも農薬が残留しやすいと言われますが、私自身は、あまり気にしていません。玄米は副交感神経を強力に刺激して、体の排泄能力を高めるため、少しくらいの農薬なら、体の外に出ていってし事つからです。

もちろん、病気などで毒素を排泄する機能が弱まっている人は、体の声を聴きながら少しずつ食べるなど、量を調節したほうがいいでしょう。丸ごと食品には、ほかに、豆類やごま、乾燥させた小魚や小エビなども入ります。

海藻で腸をまるごと洗浄

食物繊維は、人間の持つ消化酵素ではほとんど消化できません。腸の中では水分を含んで膨張し、便の量を増やして腸管を刺激します。

また、活性酸素を除去したり、消化を助ける善玉菌を増やすのにも役立ちます。食物繊維を含むものは、噛みごたえがあるため、噛む回数が多くなり、副交感神経が刺激されます。食物繊維を含むものとしては、野菜類、海藻類、きのこ類などがあります。野菜類にはビタミンやミネラル、海藻類にもミネラルが豊富に含まれます。

ただ、胃腸の弱い人などは、食べすぎると便秘を起こすので、注意が必要です。発酵食品とは、微生物の働きによって、発酵・熟成させた食品のことで、味噌やしょうゆ、納豆、漬物、ヨーグルトなどがあります。

発酵食品は、食材の栄養素に加えて、微生物の活動の過程で生み出されたビタミンやミネラル、酵素などもー緒に摂ることになります。また腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整え、腸管の免疫機能を高めるので、副交感神経優位の体質を保つことができます。

私たちの体には、体にとって不要なもの、いやなものが入ってきた時に、排泄しょうとする働きが備わっています。それを司っているのが、「副交感神経」です。すでに述べましたが、レモン、梅干し、お酢など酸味のあるもの、また一部の山菜など苦味があるものを食べると、副交感神経が刺激されます。ちなみに、漢方薬の苦さも、「いやなもの反射」を利用して副交感神経を刺激する目的があります。

ゆっくり味わう

食材を選ぶ時は、「毎週、これを食べなくては」と、神経質になる必要はありません。「体によいから」といって、おいしいと感じられないのに、厳格に無理をして食べ続けるのはよくないのです。

無理のない範囲で、徐々に取り入れることが大事です。食事の際は、ゆっくりと時間をかけて、よく噛んで食べましょう。すでに述べたように、よく噛むことで、副交感神経が刺激されます。ただし、食べ物が完全にドロドロになるまで噛む必要はありません。

食べ物による腸管への刺激が弱くなるからです。噛むことも、「自分の胃腸に聴きながら」でよいのです。以上、おもに交感神経優位の人向けに、副交感神経を刺激する食べ方をご紹介しました。現代人は、肉食になりがちですが、肉食だと交感神経優位に傾きます。そういう人はできるだけ、玄米・和食に変えるほうがよいでしょう。

玄米を主食にすると、おかずはあっさり味しか合わなくなります。自然に野菜や、海藻、発酵食品などを中心とした和食スタイルになるから不思議です。私も経験しましたが、何より、玄米・和食スタイルにすると体質が劇的に変わります。

私も玄米を試したところ、1週間ほどで驚くべき効果が出ました。平常体温は36.5度になってポカポカ、肌はツヤツヤ、便通もよくなり、便の臭いもなくなりました。肩こりもなくなつて、すっかり健康になつたのです。当時円キロあって太り気味だった体型も、その後、余分な脂肪が取れ、適正体重の64キロまで減ってスッキリしました。それ以来、私は、三食、玄米・和食にしており、肉はあまり食べません。週に1度くらいは、体のほうが「気分を変えたい」と言ってきますので、そんな時は肉を食べています。

快腸を維持するための玄米

笑いは「免疫力を高める」特効薬

よく笑う人は病気にならない、これは本当か?

「そう言えば、ここ1年くらい、笑ったことがない」がんを患った方と話すと、そう言う人が少なくありません。おそらく、1年も笑いが出ないほど、仕事や精神的なストレスが続き、交感神経の優位が続いて、病気が発生してしまったのでしょう。

あなたは、どうですか?このl週間で、大笑いしたことはありますか?休日には、そうして普段の生活も振り返ってみましょう。

「1週間、ほとんど顔がこわばったままだった」という人には、私は、たまの休日くらい、ゲラゲラ大笑いする機会を持ってもらいたいと思います。
笑うことには大きな効用があるのです。笑いは、副交感神経を優位にします。大笑いした時には、涙や鼻水などが出てくるでしょう。

これは、副交感神経が優位になつたことによって、排泄・分泌が促進されるからです。笑うことで、脳内麻薬と言われるβエンドルフィンが分泌され、気分もよくなります。

また、笑うと、免疫細胞が活性化されます。たとえば、落語を聞いた後には、がん細胞を攻撃するNK細胞が活性化することがわかっています。

笑いに勝る「体温上昇法」はないけ‖

大笑いの効用は、体温が上がり、エネルギー代謝が滞りなく行えるようになることでしょう。大笑いすると、顔がクシャクシャになり、身をよじるような動作になります。

腹筋が筋肉痛になるのではないかと感じることさえあります。笑いによる全身の筋肉の運動で、熱が発生し、熱が血流によって体を巡り、体温が上がります。体温が上がると、体の中で起こるさまざまな化学反応、代謝を媒介する酵素の働きがよい状態になります。

すると、食べ物からエネルギーを摂取したり、古い細胞を新しい細胞に入れ替えたりする反応もスムーズになります。ですから、疲れも取れやすくなり、結果的に病気を防ぐことができるのです。涙が出るほど笑った後には、自分に重くのしかかっていたストレスが、何だかそんなに深刻ではないように感じられ、気分がスカッと軽くなっていることでしょう。

顔には赤みが差し、表情も明るくなり、全身はリラックスしてきます。手間も、お金もかけずに体温を上げる方法と言えば、大笑いに勝るものはないと言ってもいいでしょう。笑いの種と言えば、年配の方は落語でしょうか。今はお笑いブームで、おもしろい若手芸人がたくさんいますから、若い人は、そういう人が出るテレビ番組を観るなどして、休日くらいリラックスしましょう。

体温が低いとガン細胞が活発化してしまう

土日に気楽に始めるといい

疲れが取れる「理想の週末

これまで、疲れない体をつくるための基本的な知識と、実践のコツを紹介しました。

ただ、仕事が忙しく、今日からいきなり実践するのが難しそうという方は、無理をする必要はありません。疲れやすい人は、往々にして働きすぎの傾向があります。働きすぎている人の多くは、真面目な人です。

真面目な人は、ひとつの健康法を知ると一生懸命に覚え込み、厳格に実施しがちです。あまり厳格に実践すると、むしろ「体の声」を聞き落として、自分の体に合たわないことをしてしまい、体調を崩しやすくなるかもしれないのです。

そもそも、今までとは違う習慣を、無理に実行しようとすること自体がストレスになり、交感神経を緊張させ、疲れやすい体質を助長しかねません。

ですから、気楽に休日からでも始めてみたらどうでしょう。なかなか休日を取れない人は、まず休日を取ることから始めればよいと思います。

人間、考え方も、体質も、生活も、人生も、急激に変えることは難しいものです。それぞれに「慣性の法則」のようなものが働いているからです。
体の声を聴きながら、少しずつ努力をして、軌道修正をするしかありません。そぅした中で、ある日ふと気がつくと、「そういえば、ずいぶん疲れにくくなったな」と感じられる状態になつている。

真面目な人、忙しくて疲れている人にとっては、そのくらい気楽に始めるのが、ちょうどいいと思います。そこで、休日から気楽に始めてみる体質改善のコツを紹介したいと思います。

休日は、週単位、月単位で取ることが多いので、それと同様のサイクルで実践できる方法です。

1日単位の疲れをためない実践と併せて読むと、生き方改善のポイントがよりいっそう明らかになるでしょう。皆さんの中には、自分なりのストレス解消法をお持ちの方もいるでしょう。

休日などに好きな趣味に没頭し、仕事のストレスから解放されようとしている方は多いのではないでしょうか。しかし、好きでやっていることが本当にストレス解消になっているのかどうか、一度チェックしてみることも意外に重要です。

たとえば、平日が忙しくて、交感神経が優位気味の人が、休日に、あまり交感神経が優位になるようなことをすると、かえって疲れが増すかもしれません。平日に日を酷使している人が、休日にも目を使いすぎると、ますます交感神経が緊張して疲れます。

休日には、ごろ寝をして、チャンネルを切り替えながらテレビを長時間観たり、ゲームをする人も多いかもしれません。仕事でパソコンの画面を見るよりはましだとしても、やはり目は疲れます。

その最中は、楽しい情報が自動的に流れてくるので、スッキリしますが、夕方ごろ一息つくと、「ちょっと疲れたな」と感じるのが普通です。

やはり休日くらいは、目を休めなくてはいけません。一方、日ごろラクをしすぎて疲れやすくなっている子どもたちが、休日もゆっくり休む生活をしていると、ますます疲れやすくなってしまいます。

お父さん、お母さん、子どもたち家族それぞれに自律神経のバランスが違うでしょうから、それぞれの現状を観察し、バランスを取り戻すのにふさわしい過ごし方をするとよいと思います。

40歳を過ぎたら寝だめはNG

平日に忙しく仕事をしている人のなかには、休日に「寝だめ」をするのが楽しみな人も多いでしょう。

たっぷり時間がある休日にいつもより多めに睡眠を取ることで、何とか体調を戻そうというわけです。「休日の寝だめはよくない」とも言われますが、そうでもないと思います。

理想を言えば、平日に夜遅くまで長時間労働をしないことに尽きます。とは言え、現実には、そんなことを言っていられないほど忙しい人だっているはずです。

でそういう人にとって、健康を守る砦は、休日の寝だめしかないでしょう。少しでも多く寝ることで、副交感神経を優位にし、体を修復するのは意味のあることだと思います。

寝だめをする人は、しない人より、抑うつや不眠になりやすいという報告もあるようです。しかし、だからといって寝だめはよくないと禁止すると、おそらく抑うつや不眠どころか、免疫力が落ちて大きな病気をしてしまうに違いありません。

寝だめをする人が、しない人よりも抑うつや不眠になりやすいとすれば、寝だめをせざるを得ないような平日の忙しさやストレスそのものが、主たる原因だと言っていいと思うのです。

確かに、自律神経のリズムは乱れます。1週間、朝から日中にかけて交感神経がフルに働いていたのに、お昼すぎまで寝て過ごせば、午後まで副交感神経が優位になります。ですから月曜日には、体全体がだるくなりがちなのですが、それでも病気になるよりましです。

寝だめは、疲れをためないためのベストの策ではないけれども、次善の策として、疲れから病気に進ませないためのストッパーの役割を果たしているでしょう。寝だめをせざるを得ない人は、すればよいのです。ただ、その状態のまま胡代、知代を迎えると必ず病気になります。ですから、できるだけ早いうちから、「寝だめをしなくても済む仕事能力、仕事のスタイル」を身につけ、疲れをためない生活をするように挑戦してみてください。

言うまでもありませんが、普段からストレスもなく、交感神経が緊張することもあまりないラクすぎる生活をしている人は、寝だめをすると疲れやすさを助長するだけです。休日こそきちんと起きて、できるだけ活発に活動するようにしたほうがよいでしょう。