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百薬の長「お酒との上手な付き合い方」

百薬の長
百薬の長

酒の肴は1にも2にも「楽しい話」

リラックスと元気づけの両方の作用を持っているものと言えば、アルコールもその仲間です。アルコールには興奮作用がありますが、体にとっては不要なので、最初は排泄反射が起き、副交感神経が優位になつてリラックスします。

その後、だんだん元気な状態になり、興奮の世界に入っていきます。アアルコールを飲んでから2~3時間後を境に、副交感神経優位から交感神経優位に切り替わります。

∫酒の席を思い浮かべてみればわかると思いますが、最初は皆、リラックスモードに入り、次第に興奮モードに切り替わっていくはずです。

リラックスモードでは、日ごろの仕事ぶりに対する慰労をし合うなど、癒しの場をつくり出す。その後、興奮モードに入ったあたりで、皆で夢を語り合う、将来のビジョンを語り合うよう心がければいいでしょう。

酒の席がプラスに働き、疲れも媛和されるかもしれません。しかし、同じ酒の席でも、最初の副交感神経反応の時は愚痴、不平不満を吐き出すだけ、興奮モードに入ってからは、怒りを爆発させるというようなマイナスの流れになってはよくありません。

愚痴を言うのも時々はいいでしょうが、いつもそればかりだと、精神的にもよくないし、疲れを悪化させかねません。

よく言われるように、お酒もほどほどにしなくてはなりません。なぜなら、3時間を超えて、大量に飲むと、二日酔いになってしまうからです。

交感神経緊張の極致の状態で、疲れが取れるどころではなく、完全に疲れをひどくしてしまいます。二日酔いの時は、のどが渇いて、脈が速くなり、鼻水が黄色くなっているでしょう。

これらはすべて、交感神経が優位になっている証拠です。若いころに飲みすぎて、頻繁に二日酔いになっている人は、早めに認知症になる可能性が高くなります。

交感神経緊張の極致で、脳の血流不足が深刻化し、脳神経がやられてしまうからです。アルコールも、時々、適量を飲む分には疲れを回復させるかもしれませんが、度が過ぎると、疲れを助長させ痛気を招くことになります。

お酒は「百薬の長」か?[本当]によればお酒が百薬の長であることに間違いはないようです。飲み過ぎると毒になってしまいます。

普段からお酒の量をコントロールできていない人はGOT、GPTが高い、さらに値が不安定ならシジミ(シジミの使用感、口コミ)などを参考にするといいかもしれません。

「疲れない体をつくる」飲み方・飲み物

疲れた体には砂糖、ミルク入りのコーヒー
疲れた体には砂糖、ミルク入りのコーヒー

疲れた体には砂糖、ミルク入りのコーヒーが効く

仕事や外出から帰ってきた時に、私たちはお茶やコーヒーを飲んで一服します。それは、含有されているカフェインの作用を体が求めるからです。カフェインには・副交感神経と交感神経の両方を刺激する作用があります。

本来は、交感神経を刺激する興奮作用を持っているのですが、少量だけ体に入ると、まず、体が苦味を感じて「いやなもの反射」を起こします。

こうして、短い時間だけ排泄反射が起き、副交感神経が優位になってリラックスします。

カフェインには利尿作用があるので、お茶やコーヒーを飲むとトイレに行きたくなりますが、これは、副交感神経の排泄反射によって引き起こされているわけです。

しかし、カフェイン自体は、本来、体を興奮させる作用を持っているので、副交感神経の反応が終わったころに、交感神経を刺激し、体を興奮させ、元気が出てくる反応が起きます。お茶を飲んで一服する時は、まず、リラックスして、その後元気が出て、また仕事を始めるという流れになりますが、

これは、自律神経の反応をそのまま反映した現象であるわけです。これは、カフェインが入ったものなら、コーヒーでも、日本茶でも、ウ一口ン茶でも同じようになります。

ただ、疲れがちょっときつい時には、砂糖を少し入れたコーヒーや紅茶がよいでしょう。砂糖を少し入れると、リラックス作用が大きくなります。また、ミルクを入れると、脂肪が加わるので、リラックス作用の時間が長くなります。

砂糖とミルクには、リラックス作用を強め、長くする働きがあるわけです。したがって、コーヒーや紅茶を飲むにしても、すぐに興奮と元気がほしい時には、ストレートで飲むとよいでしょう。

少しリラックスをしてから元気がほしい時には、砂糖を入れ、さらにリラックスしたい時には、ミルクを入れるとよいのです。ちなみに、紅茶にはレモンも入れますが、レモンも、あの酸っぱい味が副交感神経を刺激して「いやなもの反射」を起こすので、リラックス作用が深まります。

ちなみにアロマなどでのレモンの香りもスッキリします。
レモンの特徴と作用、注意点

自律神経の面から見れば、世界中で長い間飲まれ続けている飲み物には、リラックスと元気づけ用の両方の作用があり、愛される理由がわかります。さらに、砂糖やミルク、レモンを入れるという飲み方にも、合理的な理由があることがわかるのです。

「疲れない体をつくる」食べ方・食べ物

疲れない食材
疲れない食材

甘党は疲れやすい

私たちは疲れた時、疲れを取ろうとして、何かを食べたり飲んだりします。交感神経の緊張が続き、体が血流不足になったり、血糖値が下がっている状況を、「食べる」という副交感神経のスイッチを入れる行為、糖を補給する行為で、何とか緩和しようとするからです。

さて、疲れた時に食べたくなるものとしては、甘いもの、酸っぱいもの、辛いもの、冷たいものなどの刺激的なものがあります。

実はそれぞれ、体に及ぼす効果が違います。ですから、当然、疲れの取れ方も違つてきます。

疲れた時に、つい手が伸びてしまうのが、甘いもの。昼間ブレイクを入れる時や、夜、帰宅後などに、口に入れてしまいます。

疲れた時は、低血糖になっているわけですが、甘い食べ物は、副交感神経を刺激してリラックスを促し、手っ取り早く血糖値を上げてくれるので、疲れにはよいわけです。

ストレスと疲れが蔓延する現代社会では、スイーツが人気になる理由もわかるような気がします。

しかし、甘いものの摂りすぎは、実は疲れやすさのもとになります。甘いものに含まれる砂糖は、ショ糖と呼ばれ、体のエネルギーになるブドウ糖にまで分解される過程が短く、体内に入ると、急激に血糖値や体温を上げる作用があります。

一見よさそうに見えますが、血糖値が急激に上がることで、血糖値を下げる働きのあるインスリンの分泌を誘発し、今度は、急激に血糖値も体温も下がります。この下がり方が早いので、短時間で低血糖になり、すぐにお腹がすいて何かが食べたくなってきます。

見た目には、急激に交感神経が優位になって興奮したかと思うと、すぐに血糖が下がって疲れ、お腹がすくという不安定な状態になってきます。
そしてまた、すぐに血糖を上げてくれる甘いものに手が伸びるという悪循環に陥ります。

こうして、甘いものに対する依存的な状態が出てくるわけです。甘いものは、頭や体をフルに使って血糖が下がり、極度に疲れを感じた時に、回復のため少量を摂るレベルならよいでしょう。

コーヒーに少しだけ砂糖を入れる程度です。これで、1~2時間仕事ができる血糖値になります。

基本的には、エネルギーのもとになる塘は・きちんとした穀物などの炭水化物から摂るようにすべきです。炭水化物から摂る糖は、多糖類なので分解に時間がかかり、体内に入っても、ゆっくりと血糖値が上がっていくので、急激に血糖を下げようとする作用も働きません。こうした状態で、甘いものを少し摂るくらいなら、血糖値も大きくは変動しなTくなります。

生姜は体を温める特効薬

仕事などで疲れた時は、体をシャキッとさせたいがために、キンキンに冷えたものや、辛いものなどを食べたくなりがちです。しかし、こうした刺激物は、交感神経タイプの疲れにとっては、かえってよくありません。

交感神経タイプの疲れを取るためには、副交感神経を優位にしなくてはなりません。しかし、冷たいものは、体を冷やして血管を収縮させ、交感神経を刺激します。

また、辛いものは、体を興奮させるので、これも交感神経を緊張させます。両方ともますます交感神経に拍車をかけてしまうのです。

交感神経タイプの疲れによいのは、体を温めるものです。温かい紅茶にしょうがを入れて飲むしょうが紅茶などはお勧めです。疲れた時に、少しだけ酢の物を摂るとよいというのも耳にします。

うつ・自律神経失調症を生姜の効果、効能で解消する

これは、自律神経の働きから見れば、理にかなっています。たとえば、酢の味を思い浮かべてみてください。思わず唾液が出てくると思いますが、これは、体が、酸っぱさを「いやなもの」と認識し、それを排泄しょうとして、副交感神経を優位にし、体の分泌機能を活発化しているからです。

黒酢の効能にいてはこちら。

酸味や苦味によって生じた、排泄を促進する副交感神経の反応を、私は「いやなもの反射」と呼んでいます。これは、交感神経タイプの疲れに効きます。

血管を開いて血流を回復し、分泌活動を活発にし、リンパ球の働きを活発化させることで、体の中の疲労物質や老廃物が排除されるからです。ただし、酢を摂りすぎると、体を壊します。酢は、体にとって不要な老廃物だからです。

私たちは、炭水化物を摂った後、それを酸化させてエネルギーを取り出しています。そこで取り出した後の残りかす、つまり老廃物がアルコールや酢酸です。

子どもたちは、皆、酢が嫌いです。体にとっては不要なもの、摂りすぎるとよくないものであることを本能的に知っているからでしょう。
ですから、酢が体によいのは、あくまで少量を摂った時で、排泄反射が起こり、副交感神経を優位にするからです。排泄反射が起こるということは、体にとってよくないのですから、摂りすぎると体を壊すわけです。