ヨーグルトで腸を回復させて痩せる 痩せにくい腸内環境を痩せやすくする

痩せにくいのは腸内細菌が原因

どんなダイエットをしても、結局リバウンドして以前よりお腹がポッコリ。水を飲んでも太る。大食いで運動もしないのにやせている人がうらめしい… 。「やせられない」と、お嘆きの人に朗報です。

「肥満の原因は食べすぎと運動不足と言われているが、それ以外の要因があるかもしれない。同じものを食べても、太りやすい人もそうでない人もいる。腸内細菌のコントロールで、肥満を防止できる可能性がある」世界中を山驚かせる画期的な報告をしたのは、アメリカ・ワシントン大学医学部、ジエフリー・ゴードン博士らです。

肥満に腸内細菌がかかわっていることを、次のように証明しました。ゴードン博士らがつきとめた画期的な事実は第一に、「肥満型」と「やせ型」をそれぞれ特徴づける、腸内細菌のバランスがあるということ。まず、500種類以上もあるマウスの腸内細菌を大きく「バクテロイデーテス類」「ファーミキューテス類」の2グループに分類しました。調べてみると、「肥満のマウスにはファーミキユーテス類が多く、バクテロイデーテス類が少ない」傾向があることが判明。

ヒトではどうかと、マウスだけでなく肥満の人にも1年間、脂肪と炭水化物がひかえめの食事をしてもらい、腸内細菌を観察しました。すると実験が進むにつれて、「やせ型」の特徴であるバクテロイデーテス類が増えたんです。

世界中で腸ダイエットの幕開け

また肥満マウスの便に残ったカロリーは、やせたマウスより少なかったので「肥満マウスには、消化されにくい多糖類まで分解する腸内細菌がいて、より多くのカロリーを摂取してしまう」こともわかりました。

肥満マウスの腸内細菌を別のマウスに摂らせると、総脂肪量が増加。肥満のマウスの腸内細菌を、無菌マウスに摂取させたら、体脂肪が一気に47% も増えたそうです。やせたマウスの腸内細菌を与えたら、体脂肪は27% 増にとどまりました。「太らせる腸内細菌」の存在を、はっきり証明できる大差がついていたのです。

この報告をきっかけに、腸内紳菌と肥満についての研究が世界中で行われるようになり、「腸内細菌とそれを制御する免疫系が、メタポリックシンドロームや糖尿病、心臓山柄のリスク上昇にかかわっている」ことを示す実験結果などが、あいついで報告されています。

メタボを防ぐ腸内細菌バランスが解明されて、そのバランスに近づく善玉菌入りの機能性ヨーグルトが開発されたら、腸内細菌ダイエット時代の幕開けです。意外に早くやってくるかもしれません。

免疫力がアップする食べ方

ここ数年でわかってきたことも含め、腸内細菌の働きをおさらいしましょう。

  1. 消化を助ける 小腸で消化・吸収しきれなかった食べ物や、人が消化できない多糖類などを分解。腸内細菌は、人の食べた物をエサにして増殖します。その時、アミノ酸やビタミン、短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸) などを作り出します。
  2. 免疫系を刺激する 人体に入りこんだ異物を、「抗体」(たんばく質)を使って攻撃し、取り除きます。抗原の情報をもとに、1種類の抗原に対して1種類の抗体が作られます。腸内細菌は体の免疫系を刺激し、抗体のもととなる物質を作らせる働きがあります。抗体をもたない無菌マウスでは、普通のマウスに比べて抗体を作るたんばく質(免疫グロブリン) の量が少なくなります。
  3. 病原菌の感染を防ぐ 常在菌が作る酸によって腸内は弱酸性に保たれているので、病原菌が生息しにくい環境になります。
  4. 肥満を左右する 肥満やメタボリック症候群のマウスから腸内紳菌群を取り出し、無菌のマウスに移植すると、生活環境や食生活は変化しなくても肥満したり、メタボになったりすることがあります。

健康やダイエット効果が期待できる腸内細菌のバランスは、食事でかなりコントロールできます。いよいよここからは、免疫力を高める食べ物、食べ方を探ってみましょう。
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老化をストップするヨーグルトパワー

私たち人類は、いつごろから腸内細菌に注目してきたのでしょう。

まず19 世紀の中ごろに、フランスのルイ・パストゥールが「アルコール発酵や乳酸発酵などの発酵現象が、細菌の働きによるもの」だということを科学実験で証明しました。これが細菌学のあけぼのでした。

パストゥールはその時、ものを腐敗ではなく発酵させる有効菌だけを取り出す努力をしたのですが、残念ながらそれはかないませんでした。パストゥールが夢見た有効菌の採取に成功したのは、ドイツの医師、ローベルト・コッホ。ゼラチンを培養地にすることで、多くの微生物の中から特定の細菌を純粋培養する技術を確立し、その技術が細菌学の基礎になりました。

この純粋培養技術を、その後、いろいろな学者や医師たちが応用し、結核菌をはじめ、コレラ、赤痢、チフスなどの病原菌の存在を突きとめ、治療法を生み出しました。

腸内乳酸菌の存在と働きも、だんだんわかってきました。人間の寿命に乳酸菌が大きくかかわっていると考えたのが、パストゥール研究所のイリヤ・メチニコフ。

ヨーグルトをよく食べるヨーロッパのコーカサス地方に長寿の人が多いことから「老化は、腸内の有害な菌が引きおこす。ヨーグルトはその害を抑制するので長寿に有効」という仮説を発表しました。

大正元年の19 12年、ヨーグルトと、コーカサス地方の人との長寿の関係を知った首相・大隈重信は、「国力の源は臣民の健康にある」と、メチニコフの大著『不老長寿論』を翻訳出版しています。

ヨーグルトが健康にいいことは、100年前から世界の常識だったんですね。日本では「体に有用な腸内細菌を探し出して健康に役立てる」研究が盛んで、1910年代には、乳酸菌を使った整腸剤「ビオフェルミン」、1919年には日本初の乳酸菌殺菌飲料「カルピス」、1935年には生きて腸に届く乳酸菌飲料「ヤクルト」が商品化されました。

体がよみがえるヨーグルトはこう選ぷ

腸内環境を整える力が科学的に立証されている食べ物は、ヨーグルト。牛乳を主に乳酸菌で発酵させた、人類が7000年前から食べていたと言われる発酵食品です。

最近のヨーグルトのパッケージには、英語や数字や「〜菌」「〜株」などの言葉が大きく躍って、にぎやかですね。どれを選んだらいいのかわからない人も多いと思います。

乳酸菌は乳糖やブドウ糖をエサにして増え、乳酸、酢酸、ビタミンなどを作り出します。腸の中ではそれぞれの分泌液を出し合って、悪玉菌の悪さを押さえこみます。生きた乳酸菌が腸内の細菌に働きかける効果だけではなく、死んで腸に届いても、それ自体が体に作用して血圧やコレステロール値、免疫能力を正常に保つ直接的な効果「バイオジェニックス」が認められています。

特定の健康機能をうたうヨーグルトが、ここ数年で多数登場しています。たとえばアレルギー症状を緩和する「LGG菌」「KW乳酸菌」を使ったもの。ピロリ菌を減らす「L G21菌」「L C1菌」を使ったものなど。ヨーグルトは自分の体との相性で選ぶ時代なのです。

とは言え、店頭に数多く並ぶヨーグルトの中から、どれを選び、どう食べると大きな効果が期待できるのでしょう。ポイントはふたつあります。ひとつ目は「期待する効能で選ぷ」こと。そして、もうひとつは、「毎日200を1週間食べ続ける」こと。詳しく解説しましょう。

ヨーグルトを毎日食べる(200gがベスト) | 腸をきれいにして便秘解消

期待する効能で選ぶ

含まれる細菌、成分によってその効能が異なります。店頭でよく見かけるヨーグルトと主な健康効果を次に紹介しますので、まずはこちらを参考にしてください。

「明治ヨーグルトR-1」(明治)…R-1乳酸菌
ウィルスのガードカが証明された「1073R-1乳酸菌」配合。風邪やインフルエンザにかかりにくくなる。
「明治プロピオヨーグルトLG21」(明治)…LG21乳酸菌
LG21乳酸菌には胃腸の調子を整える効果が高い。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因のひとつとされるピロリ菌を減少させたり、感染を防ぐ食品として特許も取得。胃の粘膜の荒れを整える効果も高い。
「ビヒタスヨーグルトBB536」(森永乳業)…ビフィズス菌BB536
ビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ロンガムBB536)を含み、腸内の強力な善玉菌、ビフィズス菌を増やしてお腹を整える。
「LGGヨーグルト」(タカナシ乳業)…LGG乳酸菌
LGGは、悪玉のウェルシュ菌やアンモニアの量を抑え、アトピーを予防する。腸内の老廃物のクリーニング効果も高く、美肌効果もある。
「ナチュレ恵」(雪印メグミルク)ガセリ菌SP株、ビフィズス菌SP株
ガセリ菌SP株は小腸で、ビフィズス菌SP株は大腸で働き、威服肪、皮下脂肪を減らす効果もある。
「ダノンビオ」(ダノンジャパン)… ビフィズス菌BE80
ビフィズス菌BE80は、腸に届く際の生存率がとても高く、食物が腸内をスムーズに通過するのを助ける。
「ソフール」(ヤクルト)… ヤクルト菌(L・カゼイ・シロタ株)
規定の10倍以上の乳酸菌を含み、特にヤクルト菌の働きで、腸内の悪玉菌を制御して免疫力を高める。

毎日200gを1週間続けて「相性」をみる

「コレが効きそうー」というヨーグルトを選んだら、まずは、毎日200 g摂ることを1週間続けてください。前述した通り、乳酸菌は生きたまま腸内にとどまってはくれません。そのため、「毎日」摂り続けることが重要です。1帖週山間続けてみて、「お通じがよくなった」「吹き出物が減った」「体が軽くなった」「目覚めがよくなった」など、なんらかの効果を実感できたら、それがあなたにとって相性のいいヨーグルトです。そのまま食べるのはもちろん、果物にかけるなどちょっと工夫すれば、あきずに続けられます。「同じヨーグルトばかりだとちょっと… 」という人は、別のヨーグルトに変えて気分転換してみましょう

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リンゴは便秘に効果大

一気にやせようと、食事の量を減らしたら、ひどい便秘に。とりわけ女性はよく経験されているのではないでしょうか。便秘は腸内環境を一気に悪化させるので、なんとかして回避しましょう。

便をスムーズに排泄するためには、内容物のそれなりのボリュームが必要です。食べたり飲んだりする量を極端に減らすと、便の量も減り、腸は便をうまく送れなくなってしまいます。腸に滞留する時間が長くなると便から水分が失われ、ますます便を送り出しにくくなるという悪循環に陥り、便はカチカチになっていきます。

また、栄養不足で体力や筋力が低下することも、便秘をひどくする要因です。しっかり食べると便の量が増えて大腸が刺激され、腸内に残っている便を押し出そうとする動きが始まります。

ただし、消化のよいものやたんばく質の多い食事ばかりでは、便のもとになるカスができないので、どうしても便の量が減ってしまいます。便の圭を増やすには、納豆、ゴボウ、イモ、リンゴなど水溶性食物繊維の多い食品を摂り、冷水は腸を冷やすので、少し温めた水をよく飲みましょう。

裏ワザとしては、ヤクルトなどの乳酸菌飲料を2〜3本まとめて飲むと、便が心地よくゆるくなります。もちろんヨーグルトも効果ありです。

日本人の、とりわけ若い層に腸の不調を訴える人が増えている原因は、食生活の欧米化にあるのではないかという研究データがあります。昔は、欧米諸国の人々に比べて、見るからに「胴長短足」だった日本人。しかし、平均寿命の伸びとともに、ここ10年ほどで平均身長もぐんぐん高くなり、足が長くなり、そのプロポーションは、昔の日本人とは全く変わってきています。

食生活が、食物繊維が豊富で低脂肪、植物性の和食スタイルから、肉や脂の多い高カロリー食に変化してきている影響が、とても大きいことは確かです。

R-1乳酸菌で風邪、インフルエンザを防ぐ

ヨーグルトには腸の働きを整える以外にも、さまざまな効用があります。明治食機能科学研究所の池上秀二研究員によると、R-1乳酸菌を含むヨーグルトをマウスに与えたところ、NK細胞の活性が高くなりました。

ヒトを対象とした試験も行われています。山形県舟形町と佐賀県有田町で59〜85歳の住民計14 2人に、同種のヨーグルトを1日90 g、8 ~12週間食べてもらい、食べない人と比べました。

その結果、ヨーグルトを食べた人は食べる前より風邪をひくリスクが低下したことがわかりました。

舟形町の、同じヨーグルトを摂り続けた幼稚園、小・中学校では、インフルエンザ感染の報告がありません。さらに、インフルエンザウィルスに感染させたマウスに同種のヨーグルトを食べさせた実験では、ウィルスが減るなど感染リスクを低下させる作用も認められました。

池上さんはこのメカニズムについて「乳酸菌とその菌が作り出す多糖類がリンパ球の一種のT細胞に働き、T 細胞が作る生理活性物質(インターフェロンガンマ) を介しで、NK細胞が活性化するのではないか」と推測しています。

乳酸菌がアトピー発症を抑える

フィンランドは、ヨーロッパの中でも、乳製品の歴史が古く、消費量も世界一。プロパイオテイクス 研究の、最先端を走る国でもあり、機能性食品の開発に力を入れています。

数々の研究の中で、小児科の医師たちによって発表されたある乳酸菌の働きが、世界の医学界で話題を集めています。ツルク大学の小児科医・イソラウリ一教授らは、アトピー性皮膚炎に苦しむ子どもたちをなんとか救いたいと、長年、検証を重ねていました。

家族にアレルギー症状のある妊婦159人の協力を得て、出産前から3年がかりで検証し、イギリスの医学雑誌「ランセット」に発表しました。これは免疫と腸内細菌の関連、乳酸菌がアレルギー症状を予防する効果を、世界で初めてはっきりと示すものでした。

実験では出産前、出産後、そして赤ちやんにも生後半年間、乳酸菌LGG ( ヒト腸内から分離された乳酸菌) を飲んでもらいました。残り半分はプラセボ(偽薬)を服用してもらいました。母親の母乳にはアレルギー症状を軽減する抗炎症物質が増加し、赤ちやんたちが2歳になった時、乳酸菌を投与したグループは、アトピー発症率が半分以下に抑えられていました。

また、すでにアトピーを発症した幼児に、通常の治療に加えて乳酸菌を摂らせると、症状の改善スピードが早まることもわかりました。日本では、タカナシ乳業が「おなかへGG !」(トクホ=特定保健用食品) シリーズを商品化しています。

ある種の乳酸菌は、免疫細胞を直接活性化し、アレルギーを制御する抗体を増やすことが、数々の研究でわかっできでいます。

ヨーグルトでコレステロール10%減少

1979年、アメリカ政府は「アメリカ国民の心臓病、動脈硬化などの急増はもはや、危機的状況である」(マクガバン・レポート) と報告し、国民の食生活改善に積極的に取り組み始めました。一筋の光は「ヨーグルトを毎日摂ると、病的に高い血中コレステロール値が1週間で10 %下がる」という、乳酸菌のコレステロール低下作用の発見でした。

食べ物から摂ったコレステロールは、腸で吸収されて、血管内へ送られます。しかし乳酸菌は、それより早くコレステロールを吸着して、腸で吸収される前に体外へ排出。その結果、血液中に余分なコレステロールが流れ出るのを防ぐ働きがあることがわかったのです。

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日本では雪印メグミルクのヨーグルト「ナチユレ恵」(トクホ)が、生きて腸に届く乳酸菌ガセリ菌を強化配合して、1 日200 g 、1ヶ月の摂取でコレステロール値が減少することを実証しています。

ヤクルトで難病が治った

ヤクルトの「L・カゼイ・シロタ株」(通称ヤクルト菌) の免疫作用は、海外でもさまざまな形で報告されています。シロタ株の使われたヤクルトがいま、世界中で1 日2400万本市販され、国境を越えて手に入りやすくなっているせいもあります。

原因不明の難病に苦しむ息子に母親がヤクルトを与えたら、2日で完治。そんなェユースが載ったのは、イギリスの新聞「デイリー・メール」。

アンナ・アンダーソンさんの息子、ライリー君は、生後12 時間で「お腹が風船のようにふくれる」原因不明の病気にかかり、新生児集中治療室で治療を受けたあと、小児専門病院へ。

しかし、原因は突きとめられませんでした。その後自宅療養に入ったものの、ライリー君のふくれあがったお腹の状態は全く変わらず。母・アンナさんはさまざまな医師に相談したり、ミルクを変えるなど、八方手を尽くしましたが、数カ月間たっても好転のきざしはありませんでした。

そこでアンナさんは、あらゆる文献にあたって独自に研究を開始。「医師から処方された抗生物質が腸の中の善玉菌を殺しているのではないか。シロタ株で善玉菌を補えるのではないか」と、同国で市販されているヤクルトを飲ませてみたところ、ライリー君のお腹が、わずか2 日で平常に戻りました。

後日、ライリー君が耳の病気にかかり、医師から抗生物質を投与されると再びお腹がふくらみ始めたので、再度ヤクルトを与えたら治った、という後日談付きで報道され、大きな反響を呼びました。

同じイギリスの、ラフバラ大学のグリーソン教授は、免疫力が落ちて感染リスクが高まりやすい、持久系のスポーツ選手別人を対象に、ヤクルトの飲用試験を実施しました。その結果、ハードな運動を継続的に行うスポーツ選手は、ヤクルトを続けて飲むことで、上気道感染症(いわゆる風邪)の発症率が減る、という効果を確認。

最近の研究で、「シロタ株だけがもつ細胞壁構造が、NK活性を高める物質の産出に働く」「『ヤクルト400』を飲むことで、潰瘍性大腸炎の症状が改善される」などの新しい可能性も報告されています。

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密林でも下痢しない、納豆の「腸活」パワー

N K細胞の活性を上げたり、腸内細菌のバランスを整えたりするのは、ヨーグルトやヤクルトだけではありません。

納豆やキノコ類にもその効果が期待できます。ある細菌学者は、アフリカの密林などにフィールドワークに出かける時には納豆をどつさり持参し、毎日欠かさず1パックずつ食べるそうです。

ほかのスタッフが現地の生水や食べ物にあたって下痢に苦しむ中、いままでお腹をこわしたことがないそうですから、大変な威力です。日本古来の大豆発酵食品、納豆は、世界に誇れる「腸活」食品。食べ物を微生物の力によって発酵させて食べることは、腸内細菌だけでは追いつかない消化力を高め、ビタミンなどの抗酸化物質を増やし、たんばく質をペプチドまで細かく分解することによって、過剰なアレルギー反応を抑えることにもつながります。

納豆菌は「枯草菌」の一種で、土の中や空気中などいたるところに存在し、枯れ草の表面から分離されることも多い菌です。熱にも酸にも強く、おそるべき増殖力をもちます。

たとえば枯れたワラを水に浸けて煮沸すると、ほとんどの微生物は熱で死滅しますが、枯草菌は、「芽胞(種の一種)」になって生き残ります。その後、条件が整うと発芽して、そこで納豆菌が優勢になって繁殖します。体内ではダイナミックに姿を変え、自らは「窒息死」して腸を守ってくれます。

たとえば納豆菌K-2株は、お腹に入ると芽胞になり、胃液で消化されないで、生きて腸まで届きます。そこでいったん「発芽」しますが、腸内には酸素がないため、納豆菌としては死ぬことになります。しかし、流れ出た菌体物質がビフィズス菌などのエサになり、結果として、腸内の専玉菌を増やすのに大きく貢献するんです。

酒蔵をつぶし、水を浄化する、納豆菌の超能力

酒造りの世界では、納豆は目の敵です。清酒は、米麹に清酒酵母を繁殖させて、アルコール発酵させて作ります。

麹に納豆菌がつくと、みるみる繁殖して米麹を覆い尽くし、麹はベトベトになって全滅します。納豆菌はそのままどんどん繁殖し続けて、酒蔵そのものをつぶさざるをえなくなることもあるそうです。

そのため、酒蔵で仕事をする人は、仕込みをする冬の間、納豆を食べるのは厳禁です。納豆菌には有機物やアンモニアを分解する働きもあり、最近は水質浄化にも活用されています。とてつもない超能力を秘めた細菌です。

最近は、納豆菌と生きた乳酸菌を共存させた製品も出てきて、便痛の改善効果などが科学的に実証されて、整腸分野でトクホを取得しているものも増えています。

納豆菌は人間だけでなく、ペットのエサにも活用されています。「納豆菌がカメの腸内で善玉菌を活性させ、腸内細菌のバランスを整えてくれる、プロバイオテイクス効果!

整腸作用により、消化吸収を助け、排泄物の分解力も向上し、継続的に与えますと飼育水の嫌なにおいを軽減します。カルシウム豊富なオキアミミール、健康に育つ各種ビタミンを配合している栄養満点のごはんですので、これだけで健康飼育できます」。カメはますます長生きしそうです。

バナナで快調

「オリゴ糖が腸にいい」という詰も、最近よく耳にします。これはブドウ糖や果糖が結合した糖で、食品に含まれる天然オリゴ糖と、機能性をもたせた合成オリゴ糖があります。

カロリーは砂糖の半分以下で、体内の消化酵素で消化されずに排出されるため、血糖値を上げる心配がない。虫歯の原因にならない、食品だから副作用の心配がない、など長所がいろいろあり、ダイエット向けの糖としても人気を呼んでいます。

オリゴ糖の働きは納豆菌と同じ。腸内にすむビフィズス菌、乳酸菌など、善玉菌のエサになります。悪玉菌のエサにはならないので、善玉菌を優勢にする助けをします。「オリゴ糖を一度にたくさん食べるとお腹がゆるくなる」と言われるのは、腸の中の善玉菌が一時的に爆発的に増え、便を巻きこんで外へ出るため。腸にとつては、乳酸菌飲料やヨーグルトをたっぷり摂ったのと同じ、「心地よい」刺激になります。

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主なオリゴ糖は、次の通りです。それぞれに腸内環境を整える効果が科学的に実証され、そのほかの健康効果も含め、トクホ(特定保健用食品) の有効成分として多数認められています。

乳果オリゴ糖(ラクトストロース)
天然のサトウキビに含まれるショ糖と、牛乳に含まれる乳糖から生まれました。砂糖に近い自然な甘みが特徴で、ビフィズス菌を増やす力が強いオリゴ糖です。
サトウキビエキスの使用感(黄斑変性・緑内障に効果)
大豆オリゴ糖
天然の大豆から分離、精製して作られています。砂糖に近い甘味があり、腸内のビフィズス菌を増やし、免疫力を向上させる効能があります。
フラクトオリゴ糖
玉ネギやゴボウなどの野菜に含まれ、くせがなく、まろやかな甘さが特徴です。ミラルの吸収をうながし、骨密度の低下を抑制する働きがあります。
イソアルトオリゴ糖
グルコースという単糖で構成され、熱や酸に強いのが特徴です。自然界では味噌やハチミツなどに含まれています。整腸作用はゆるやかです。
キシロオリゴ糖
タケノコなどにごく少量含まれているオリゴ糖で、特に虫歯の原因になりにくいオリゴ糖です。さわやかな甘味があります。
ガラクトオリゴ糖
母乳に多く含まれているオリゴ糖。甘味はあまりありません。たんばく質の消化吸収を助けます。

オリゴ糖の多い食品は、大豆、玉ネギ、バナナ、ゴボウ、ニンニクなど。納豆は、納豆菌とオリゴ糖をダブルで摂れる快腸食品、ということになります。

肌荒れを防ぐシイタケは万能薬

β-グルカンは、主にシイタケやマイタケなどのキノコ類や、パン酵母の細胞壁に含まれる成分です。世界の研究機関で「健康維持に役立つ機能性成分」として、多くの研究が行われています。肌には、菌やウィルスなどが体内に侵入してこないよう、外敵をブロックするための免疫機能が備わっています。ストレスや疲労などを強く感じたり、睡眠不足が続いたりすると、その免疫力が低下し、外敵が毛穴から侵入しやすくなります。乳ガンなどにも効果があります。

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そしてにきびや吹き出物ができてしまいます。肌をはじめ、体の免痩力を高める成分として注目を集めているのが「β-グルカン」、別名グリコプロテイン。たんばく質と多糖体がバランスよく結合してできる糖たんばく質です。

 

肌トラブルを防ぐだけでなく、血糖値を下げたり、利尿効果を高めたり、血圧をコントロールしたり、血中コレステロールと中性脂肪値を低下させる働きなどもあります。

1日1杯の椎茸のもどし汁が頑固な高血圧を改善する | 減塩食にチャレンジ – 高血圧を改善する方法

シイタケにはほかにもコレステロール値を下げる働きをもつ「エリタデニン」という特有の成分が含まれています。もうひとつ、体内でビタミンD に変わるエルゴステリンという成分が含まれ、日光に当たると増えます。

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